自動修復「 PC が正常に起動しませんでした」画面が表示される理由
ある日突然、自動修復「 PC が正常に起動しませんでした」画面が表示されてビックリしました。何が起きているのでしょうか?というご質問を受けることもあります。
この画面の意味としましては、PCが起動できなかったため、自動修復を行ってメンテナンスしましたというものです。この自動修復はWindowsのメンテナンスモードです。Windowsに深刻なエラーが発生しますと、自動的にはじまりそのエラーを修復します。
ちなみに、多くのWindows起動トラブルが自動修復で解決しますので、再起動すれば、何事もなかったかのようにWindowsが無事に起動します。
ただし、自動修復ではメンテナンスしていないところにエラーがありますと、作業の対象外のため直すことができません。再起動しても自動修復がはじまってしまう場合は、[詳細オプション]ボタンをクリックして、システムの復元などのその他の方法でPCの修復をお試しください。このようなことが自動修復の完了画面に書かれています。
まとめますと、もし「自動修復を準備しています」メッセージが表示されたときは、まずは再起動して、Windowsが無事に起動することをご確認ください。万が一、Windowsが起動しないときは、このページでご紹介する方法で修復をお試しください。
回復ドライブは必要ですか?
このページでは回復ドライブを使うメンテナンス方法をご紹介しています。ちなみに、自動修復「 PC が正常に起動しませんでした」画面にある[詳細オプション]をクリックした後の画面(Windows回復環境)と、回復ドライブで起動した時の画面は一緒です。
Windows回復環境と回復ドライブは、画面も同じですし、メンテナンス機能も同じですから、回復ドライブは必要ですか?というお問い合わせもあります。
実は、Windows回復環境では直せないのに回復ドライブなら直せるというケースもあります。
液晶ディスプレイの故障でシステムの復元を行ったら、Windowsが起動しなくなってしまったトラブルを直した事例研究
同じ”システムの復元”なのですが、回復ドライブから作業したことでWindows起動トラブルが解決した事例研究です。回復ドライブを使っていたなら直せたトラブルが、使っていないために直せなかった……にはならないよう、メンテナンスするときはぜひ回復ドライブをお使いください。
ちなみに、回復ドライブなら直せたというケースがWindows7時代から珍しくなく、当社実績ブロク では回復ドライブや回復ディスクといったUSB(DVD)版の自動修復プログラムで簡単に直ったケースもご紹介しております。
回復ドライブは正常に動作するWindowsのパソコンでしか作成できないため、回復ドライブにエラーが起きていることはまずありません。Windows回復環境は信頼性という意味で劣りますから、ぜひ回復ドライブを使ってメンテナンスしてください。
*回復ドライブの作り方や使い方は以下でご紹介しています。
自動修復「 PC が正常に起動しませんでした」でWindowsが起動しない時の修復方法
この作業の概要について
再起動してもWindowsが起動しないときは、その他のメンテナンス方法でWindowsの起動トラブルを修復していきます。
具体的なその他のメンテナンス方法とは、「スタートアップ修復」、「コマンドプロンプト」、「更新プログラムのアンインストール」、「システムの復元」です。この順番でメンテナンスをはじめてください。
ここでは回復ドライブを使ってメンテナンスしていきます。回復ドライブで起動しましたら、スタートアップ修復をお試しください。Windows11 ベースで書いておりますが、Windows10 でも同じ作業になります。すべてを作業する場合は最大で6時間(通常は2時間くらい)かかります。
回復ドライブを作成してください。
正常に起動するパソコンで回復ドライブを作成してください。
回復ドライブはUSBメモリで作成するWindowsのメンテナンス機能です。会社やご家庭にある正常に動作する他のパソコンで作成した回復ドライブを使ってトラブルの起きたパソコンをメンテナンスできます。
回復ドライブはWindows11/Windows10で相互利用できます。たとえば、Windows10で作成した回復ドライブをトラブルが起きたWindows11で使うことができます(その逆パターンもOKです)。ただし、Windows11は32ビットがありません。32ビットのWindows10で作成した回復ドライブを64ビットのWindows11では使えません。*ビットが違うと作業できません。
回復ドライブから起動してください。
正常なパソコンで作成した回復ドライブをトラブルの起きているパソコンに接続して起動してください。
回復ドライブからの起動方法ですが、たとえば、DELLパソコンは電源ボタンを押してからキーボードの「F12」を連打してください。キーボードの矢印キーで回復ドライブのUSBメモリを選択してから、キーボードのEnterを押してスタートです。Surfaceは音量を下げるボタンを押しながら電源ボタンを押しますと回復ドライブ優先で起動します。
その他のメーカーパソコンはこちらのリンクからご確認ください。 NEC、富士通、東芝、Lenovo、DELL、HP 。もし上手くいかない場合はパソコンメーカー様に電話でご確認ください。詳しく教えてくれます。
回復ドライブからの起動後に、もしBitLocker回復キーの入力を求めてくる場合は、BitLocker 回復キーを確認する方法 でBitLocker回復キーを入手してください。BitLocker回復キーの探し方がわかったものの、なかなかBitLocker回復キーが見つからないという場合は、BitLocker回復キーが見つからないときに確認したいポイントと事例 でご確認ください。
回復ドライブのスタートアップ修復を実行してください。
回復ドライブから起動したら詳細オプション画面まで進んで、スタートアップ修復をクリックしてください。完了したら再起動してWindowsが起動するかご確認ください。
回復ドライブに収録されているスタートアップ修復でWindows起動トラブルが直っているはずですが、もし直っていない場合は、以下の”コマンドプロンプト”へお進みください。
ちなみに、回復ドライブからの起動後に、「Microsoft IME」、「トラブルシューティング」とクリックして進みますと詳細オプション画面になります。詳細オプション画面に「スタートアップ修復」のボタンがあります。次に「Windows11(Windows10)」、「シャットダウン」とクリックして完了です。
詳しい作業手順は Windows11回復ドライブを使ったスタートアップ修復の方法 でご確認ください。Windows11を使ってレポートしておりますが、Windows11をWindows10に読み替えていただければ操作方法は同じです。
回復ドライブの「コマンドプロンプト」を実行してください。
回復ドライブから起動したら詳細オプション画面まで進んで、コマンドプロンプトをクリックしてください。コマンドプロンプトの画面が開きましたら、「chkdsk c: /f」と入力して、キーボードのEnterキーを押してスタートしてください。
本来、コマンドプロンプトはケースバイケースで使い方が変わります。たとえば、料理の味がもの足りないときに、塩を足すのか砂糖なのか、それともおしょう油なのかはケースバイケースです。何でもかんでも、とりあえず塩を足すなんてスタンスでしたら、逆に味が壊れてしまうこともありますよね。
そのような感じで、意図もなくとりあえずコマンドを試してみようは、Windowsの起動トラブルを修復するつもりで、逆に壊してしまう恐れもあります。
ただし、「chkdsk c: /f」はエラーを直すだけのコマンドでして悪化はしません。ファイルシステムが正常でしたら、エラーが見つかりませんで終わるため、無意味な修正がありません。とりあえず試そうがOKな数少ないコマンドです。このコマンドの使い方や、その他お客様よりよくお伺いするコマンドについて Windows11/Windows10が起動しない、コマンドプロンプトの間違ったヤバイ使い方と修復方法 でレポートしております。コマンドプロンプトを試してみようかなという場合は、注意点もありますのでぜひご確認ください。
「chkdsk c: /f」を行ってもWindows起動トラブルが改善しない場合は、次の更新プログラムのアンインストールにお進みください。
Windowsクルクルと自動修復を準備していますクルクルが終わらないトラブルを直した事例研究
こちらの記事は実際に「chkdsk c:¥ /f
」でWindows起動トラブルを直した事例です。ファイルシステムのエラーが原因で、Windowsが起動できないトラブルが起きていました。ファイルシステムのエラーは、クルクルが終わらないという症状限定ではありません。ブルースクリーンなどのWindows起動トラブル全般が対象になります。
回復ドライブの更新プログラムのアンインストールを実行してください。
回復ドライブから起動したら詳細オプション画面まで進んで、更新プログラムのアンインストールをクリックしてください。
更新プログラムのアンインストールとは Windows Update でインストールした更新プログラムをアンインストールするという機能です。Windows Update がらみのトラブルでしたらこれでトラブルが解決できます。
更新プログラムのアンインストールには「最新の品質更新プログラムをアンインストールする」と「最新の機能更新プログラムをアンインストールする」があります。「最新の品質更新プログラムをアンインストールする」は毎月配信される個々のプログラムです。「最新の機能更新プログラムをアンインストールする」は年に1回配信されるバージョンアップです。
まずは「最新の品質更新プログラムをアンインストールする」を実行して改善しない場合は、「最新の機能更新プログラムをアンインストールする」を実行してください。
「最新の機能更新プログラムをアンインストールする」については、年に1回しか配信されないバージョンアップの Windows Update です。時間が経ちますと、アンインストールに必要な情報が削除されますのでエラーで実行できない場合もあります。もしエラーでできなくても問題ありません。
もし回復ドライブの更新プログラムのアンインストールでもWindows起動トラブルが改善しない場合は、次のシステムの復元にお進みください。
詳しい作業手順は Windows11回復ドライブを使った更新プログラムのアンインストールの方法 でご確認ください。Windows11を使ってレポートしておりますが、Windows11をWindows10に読み替えていただければ操作方法は同じです。
システムの復元をしたらWindowsが起動しなくなったトラブルの事例研究
こちらの記事は、「システムの復元」を行ったらWindowsが起動しなくなってしまった……という、トラブルを「更新プログラムのアンインストール」で直した事例です。
システムの復元を行って状況が悪化することもありまして、システムの復元を行う前に「更新プログラムのアンインストール」を行うという流れがとても重要です。*更新プログラムのアンインストールを行って状況が悪化することはありません。
回復ドライブのシステムの復元を実行してください。
回復ドライブから起動したら詳細オプション画面まで進んで、システムの復元をクリックしてください。
システムの復元とは、Windowsのトラブル全般で役に立つメンテナンスのひとつです。システムの復元は復元ポイントというバックアップ時の状態にプログラムを戻します。エラーを起こす前の正常なプログラムに戻りますのでトラブルが解決するという仕組みです。
詳しい作業手順は Windows11回復ドライブを使ったシステムの復元の方法 でご確認ください。Windows11を使ってレポートしておりますが、Windows11をWindows10に読み替えていただければ操作方法は同じです。
自動修復を準備しています画面で停止するWindows起動トラブルを直した事例研究
こちらの記事は実際に自動修復を準備しています画面で止まってしまうトラブルを”回復ドライブのシステムの復元”で直した事例です。同じ現象でしたら、システムの復元で直ります。こちらもぜひご確認ください。