自動修復を準備していますで電源が落ちる原因と注意点について

自動修復は、自分で自分を直す自己修復機能であり、メンテナンスモードです。Windowsに起動できないような深刻なエラーが発生しますと、自動的に”自動修復を準備しています”が始まり、そのWindowsエラーを直そうとします。
通常ですと、自動修復を準備していますメッセージってなんだろう?と思っているうちに作業が完了し、何事もなかったかのようにWindowsが無事起動します。
自動修復の途中で電源が落ちる原因について
自動修復はメンテナンス機能ですから、作業が完了せずに、途中で電源が落ちてしまうのは異常だったりします。
その原因としまして、”パソコン部品のエラー”と”自動修復プログラムのエラー”があります。
- パソコン部品のエラー
- 自動修復プログラムのエラー
もしパソコン部品に誤作動といったエラーが起きていますと、プログラムは正常に動作できません。そのため、自動修復を準備していますのメッセージの後で電源が落ちるといった不具合がでます。
また、自動修復プログラムにエラーがある場合も正常に動作できません。Windowsトラブルの影響で、自動修復のプログラムにも同時にエラーが起きてしまうということが珍しくないレベルであります。
注意点について
パソコン部品のエラーには、放電で解決するような、今だけ一時的に誤作動しているケースと、故障(恒久的な誤作動)があります。故障の場合は、その故障している部品を交換するまで改善することはありません。
故障しておりますと、どんどん状況が悪化してしまいます。データが重要な場合は、無理な作業にならないようにご注意ください。
解決方法
自動修復を準備していますはエラーメッセージではないのですが、自動修復が始まるということは、Windowsに何かしらの不具合が起きています。その不具合を直すことが根本的な解決策になります。
不具合につきまして、以下の方法で切り分けますと簡単に把握できます。
パソコン部品にいまだけ誤作動が起きているケースでしたら放電で解決します。放電で解決できない場合は自動修復のプログラムにエラーが起きているか、又は部品故障です。
回復ドライブに収録されているスタートアップ修復にはエラーがないため、放電作業を行ってから回復ドライブのスタートアップ修復をお試しください。
ちなみに、回復ドライブのスタートアップ修復は自動修復のUSB版です。これで解決すれば自動修復のプログラムにエラーが起きていたと判断できますし、放電&回復ドライブからのスタートアップ修復でも電源が落ちてしまうときはパソコン部品の故障と判断できます。
スタートアップ修復が完了したものの、Windows起動トラブルが続く場合は、Windowsのエラーを直す必要があります。コマンドプロンプトなどのメンテナンスを回復ドライブで行ってください。*具体的な作業方法は、この下でレポートしています。
万が一、スタートアップ修復でも電源が落ちてしまう(パソコン部品の故障が原因の)場合は、修理されたり、新パソコンの購入が次の解決策になります。
自動修復を準備していますで電源が落ちてWindowsが起動しないときの修復方法
この作業の概要
放電&回復ドライブ収録のスタートアップ修復を行いまして、無事Windowsが起動するようになれば完了です。
もしスタートアップ修復が完了したものの、Windows起動トラブルが続く場合は、Windowsのエラーを直す必要があります。コマンドプロンプトなどのメンテナンスを行ってください。
万が一、スタートアップ修復でも電源が落ちてしまう場合は、パソコン部品の故障と切り分けできます。
注意点としましては、回復ドライブでの起動に5分以上かかる、スタートアップ修復に30分以上かかる、システムの復元に3時間以上かかる場合は異常でして、部品故障がその原因です。データが重要な場合はデータを壊してしまうような悪化させてしまう恐れがあり、強制終了してパソコンを休ませてください。
ここでご紹介するすべての作業にかかる最大の作業時間は5時間です。ここでは回復ドライブを使います。2GB以上の空のUSBメモリをご準備ください。それではWindows11/Windows10のトラブルを直しましょう。
放電してください。

パソコン内の電気をゼロにする放電を行ってください。
部品の誤作動は電源オフだけでリセットできるのですが、電源オフだけではリセットされずに誤作動状態を維持してしまうこともあります。これは時計でしたりBIOSで設定変更した情報を保持するためにCMOSというボタン電池を使っているためです。放電で電気を逃がしてあげて(完全な電源オフを行い)誤作動のない、正常な状態にリセットするのが目的です。
一般論としまして、コンセントとバッテリー(ノートパソコン)を外すだけも放電作業になります。ただそれだけでは、頑固な汚れのようにひと筋縄ではいかないこともあったりします。
リンク先のページでは完全な放電をテーマに、パソコン修理で実際に行っているパソコン部品リセット方法を公開しています。
ちなみに、Windows起動中に電源が落ちるトラブルを掃除で直した事例研究 では、CPUファンの掃除で電源が落ちるトラブルを実際に直しました。意外な理由で電源が落ちるトラブルが起きることもあります。
回復ドライブを作ってください。

正常に起動するパソコンで回復ドライブを作ってください。
回復ドライブはUSBメモリで作成するWindows11/Windows10のメンテナンス機能です。会社やご家庭にある正常に動作する他のパソコンで作成した回復ドライブを使ってトラブルの起きたパソコンをメンテナンスできます。
回復ドライブはWindows11とWindows10で相互利用できます。たとえば、Windows10で作成した回復ドライブをトラブルが起きたWindows11で使うことができます(その逆パターンもOKです)。ただし、Windows11は32ビットがありません。32ビットのWindows10で作成した回復ドライブを64ビットのWindows11では使えません。*ビットが違うと作業できません。
回復ドライブから起動してください。

正常なパソコンで作成した回復ドライブをトラブルの起きているパソコンに接続して起動してください。
回復ドライブからの起動方法ですが、たとえば、DELLパソコンは電源ボタンを押してからキーボードの「F12」を連打してください。キーボードの矢印キーで回復ドライブのUSBメモリを選択してから、キーボードのEnterを押してスタートです。ちなみに、Surfaceは、音量を下げるボタンを押しながら電源ボタンを押します。音量を下げるボタンは押したままにして、電源ボタンのほうは電源が入ったら離してください。
その他のメーカーパソコンはこちらのリンクからご確認ください。 NEC、富士通、東芝、Lenovo、DELL、HP 。もし上手くいかない場合はパソコンメーカー様に電話でご確認ください。詳しく教えてくれます。
回復ドライブからの起動後に、もしBitLocker回復キーの入力を求めてくる場合は、BitLocker 回復キーを確認する方法 でBitLocker回復キーを入手してください。BitLocker回復キーの探し方がわかったものの、なかなかBitLocker回復キーが見つからないという場合は、BitLocker回復キーが見つからないときに確認したいポイントと事例 でご確認ください。
回復ドライブのスタートアップ修復を実行してください。

回復ドライブから起動したら詳細オプション画面まで進んで、スタートアップ修復をクリックしてください。完了したら再起動してWindowsが起動するかどうかご確認ください。
回復ドライブからの起動後に、「Microsoft IME」、「トラブルシューティング」とクリックして進みますと詳細オプション画面になります。詳細オプション画面に「スタートアップ修復」のボタンがあります。次に「Windows11」、「シャットダウン」とクリックして完了です。再起動してWindows11の起動トラブルが改善していることをご確認ください。
詳しい作業手順は Windows11回復ドライブを使ったスタートアップ修復の方法 でご確認ください。Windows11を使ってレポートしておりますが、Windows11をWindows10に読み替えていただければ操作方法は同じです。
もしスタートアップ修復が完了したものの、Windows起動トラブルが続く場合は、Windowsのエラーを直す必要があります。次のコマンドプロンプトへお進みください。*Windowsが起動しましたら作業は完了でして、次に進む必要はありません。
万が一、スタートアップ修復でも電源が落ちてしまう場合や、スタートアップ修復に30分以上かかる場合は、部品故障がその原因です。データが重要な場合はデータを壊してしまうような悪化させてしまう恐れがあり、強制終了してパソコンを休ませてください。
回復ドライブのコマンドプロンプトを実行してください。

回復ドライブから起動したら詳細オプション画面まで進んで、コマンドプロンプトをクリックしてください。コマンドプロンプトの画面が開きましたら、「chkdsk c: /f」と入力して、キーボードのEnterキーを押してスタートしてください。
本来、コマンドプロンプトはケースバイケースで使い方が変わります。たとえば、料理の味がもの足りないときに、塩を足すのか砂糖なのか、それともおしょう油なのかはケースバイケースです。何でもかんでも、とりあえず塩を足すなんてスタンスでしたら、逆に味が壊れてしまうこともありますよね。
そのような感じで、意図もなくとりあえずコマンドを試してみようは、Windowsの起動トラブルを修復するつもりで、逆に壊してしまう恐れもあります。
ただし、「chkdsk c: /f」はエラーを直すだけのコマンドでして悪化はしません。ファイルシステムが正常でしたら、エラーが見つかりませんで終わるため、無意味な修正がありません。とりあえず試そうがOKな数少ないコマンドです。このコマンドの使い方や、その他お客様よりよくお伺いするコマンドについて Windows11/Windows10が起動しない、コマンドプロンプトの間違ったヤバイ使い方と修復方法 でレポートしております。コマンドプロンプトを試してみようかなという場合は、注意点もありますのでぜひご確認ください。
Windowsクルクルと自動修復を準備していますクルクルが終わらないトラブルを直した事例研究
こちらの記事は実際に「chkdsk c:¥ /f
」でWindows起動トラブルを直した事例です。ファイルシステムのエラーが原因で、Windowsが起動できないトラブルが起きていました。ファイルシステムのエラーは、クルクルが終わらないという症状限定ではありません。ブルースクリーンなどのWindows起動トラブル全般が対象になり、今回のトラブルも対象です。
回復ドライブのシステムの復元を実行してください。

回復ドライブから起動したら詳細オプション画面まで進んで、システムの復元をクリックしてください。
システムの復元とは、Windows11のトラブル全般で役に立つメンテナンスのひとつです。システムの復元は復元ポイントというバックアップ時の状態にプログラムを戻します。エラーを起こす前の正常なプログラムに戻りますのでトラブルが解決するという仕組みです。
基本的にOKや次へというボタンをクリックするだけですが、1点だけ選択があり判断が必要になります。もし複数の復元ポイントがある場合は、若い日付(一覧の上から順に)を選択してください。ただし、トラブルが起きた日よりも古い日付の復元ポイントがある場合ははじめからその復元ポイントを使ったほうが良いでしょう。たとえば、1か月前から何か変だなと思いながらパソコンを使っていたなら(トラブルがそこからはじまっていた可能性大のため)1か月前より古い復元ポイントを使うみたいなイメージです。
詳しい作業手順は Windows11回復ドライブを使ったシステムの復元の方法 でご確認ください。Windows11を使ってレポートしておりますが、Windows11をWindows10に読み替えていただければ操作方法は同じです。