メーカーロゴの後のWindowsお待ちくださいがループする原因

メーカーロゴの後のWindowsお待ちくださいメッセージは、Windows UpdateといったWindowsシステムに変更があったときに表示されます。ただ、システム更新のたびに表示されるわけではなく、時間がかかるような限定的な場面でしか表示されません。そのため、いままで”お待ちくださいメッセージなんて見たことがない”という方のほうが多いかと思います。
そこで正常な場合のWindowsお待ちくださいメッセージの流れです。
パソコンの電源を入れると、NECといったメーカーロゴが表示され、その下にWindowsの起動を表現するアニメーションのクルクルマークが回転します。クルクルが3回転したくらいのタイミングで、メーカーロゴが消えてクルクルだけが残ります。しばらくしてからWindows10ですと青い画面に切り替わり、お待ちくださいメッセージが表示されます。そこから10秒もかからないうちに”更新プログラムを構成しています○○%”メッセージに切り替わり、5回くらい再起動を行いながら”更新プログラムを構成しています100%”まで進み、Windowsが起動します。

そして今回のWindows起動トラブルは、お待ちくださいメッセージが表示された後で、本来でしたら”更新プログラムを構成しています○○%”メッセージに切り替わるところで、再起動してしまい、ループしてしまうというものです。
ちなみに、修理で直したパソコンを見ていますと”更新プログラムを構成しています○○%”は0%ではありません。80%前後が多いです。*5回くらい再起動して完了しますが、3回目くらいの再起動でトラブルが起きているケースが多いです。
つまり、スタートでつまづいているのではなく、既に80%前後まで進んでいるという更新途中で再起動していますので、単純にシステム変更の失敗がその原因です。そして、システム変更する前の正常な状態に戻すことが解決方法になります。
メーカーロゴの後のWindowsお待ちくださいがループして起動しないときの修復方法
この作業の概要について
まずはパソコン部品のリセットから順に行ってください。その根拠ですが、パソコン部品にエラーがある場合はソフトウェアが正常に動かないためメンテナンスできません。放電などのパソコン部品のリセットを行ってエラーを解消しておく必要があります。ちなみに、当社の 実績ブログ では放電などのパソコン部品のリセットで簡単に修復できた「部品の一時的な誤作動」が原因のトラブルもご紹介しております。重症なケースよりもちょっとした簡単なトラブルのほうが多かったりします。
メーカーロゴの後のWindowsお待ちくださいがループして起動しないときは、システム変更する前の正常な状態に戻すことが解決方法になります。そして肝になるのは、更新プログラムのアンインストールとシステムの復元です。
ただし、再起動を繰り返したことによって、別のエラーも起きている可能性がありますから、スタートアップ修復とコマンドプロンプトで下地作りと言いましょうか、その他トラブルのないきれいな状態にしておきますと間違いありません。
ここでは回復ドライブを使って作業しております。回復ドライブは正常に動作するパソコンで作りますので、メンテナンス作業の信頼性を確保することができます。
それではWindows11/Windows10の起動トラブルをで修復しましょう。すべての作業時間目安は6時間(通常は2時間以内)です。
- パソコン部品をリセットしてください。
- 回復ドライブを作ってください。
- 回復ドライブから起動してください。
- 回復ドライブのスタートアップ修復を実行してください。
- 回復ドライブのコマンドプロンプトを実行してください。
- 回復ドライブの更新プログラムのアンインストールを実行してください。
- 回復ドライブのシステムの復元を実行してください。
パソコン部品をリセットしてください。

パソコン部品をリセットして、パソコン部品のエラーを改善してください。
Windowsが起動しないトラブルでご相談いただいて、パソコンが到着したらトラブルが起きていないというケースが多い月ですと5%もあります。ちなみに、Windowsはメンテナンスしないとトラブルが直りませんし、パソコン部品の故障なら交換が必要です。当社への移動だけで症状が改善していることから、放電だけで解決するような一時的なエラーや誤作動は一定数あると言えます。
パソコン部品の誤作動をリセットするキーワードは、放電、掃除、リセットボタン、メモリの抜き差し(と増設メモリがあれば取り外し)、ボタン電池の抜き差しです。放電などの詳しい方法は Windowsが起動しないときに放電を試したほうが良い? でご確認ください。
注意点としましては、パソコンの形状によって出来ることが違う(作業の難易度が高い場合もある)ことです。無理な作業はパソコンを壊してしまう恐れもありまして、無理なく出来ることのみお試しください。
回復ドライブを作ってください。

正常に起動するパソコンで回復ドライブを作ってください。
回復ドライブはUSBメモリで作成するWindows11のメンテナンス機能です。会社やご家庭にある正常に動作する他のパソコンで作成した回復ドライブを使ってトラブルの起きたパソコンをメンテナンスできます。
回復ドライブはWindows11とWindows10で相互利用できます。たとえば、Windows10で作成した回復ドライブをトラブルが起きたWindows11で使うことができます(その逆パターンもOKです)。ただし、Windows11は32ビットがありません。32ビットのWindows10で作成した回復ドライブを64ビットのWindows11では使えません。*ビットが違うと作業できません。
回復ドライブから起動してください。

正常なパソコンで作成した回復ドライブをトラブルの起きているパソコンに接続して起動してください。
回復ドライブからの起動方法ですが、たとえば、DELLパソコンは電源ボタンを押してからキーボードの「F12」を連打してください。キーボードの矢印キーで回復ドライブのUSBメモリを選択してから、キーボードのEnterを押してスタートです。Surfaceは音量を下げるボタンを押しながら電源ボタンを押しますと回復ドライブ優先で起動します。
その他のメーカーパソコンはこちらのリンクからご確認ください。 NEC、富士通、東芝、Lenovo、DELL、HP 。もし上手くいかない場合はパソコンメーカー様に電話でご確認ください。詳しく教えてくれます。
こちらは注意点になります。回復ドライブからの起動でも、5回以上クルクルマークが回転している場合は、ハードディスク故障の可能性もあります。原因の切り分け方法は、回復ドライブから起動できないときの原因と対処法 こちらの記事をご確認ください。
回復ドライブのスタートアップ修復を実行してください。

回復ドライブから起動したら詳細オプション画面まで進んで、スタートアップ修復をクリックしてください。完了したら再起動してWindowsが起動するかどうかご確認ください。
スタートアップ修復とは、Windowsが起動できない深刻なレベルのトラブルが発生したときのために準備されているメンテナンスのひとつです。スタートアップ修復のプログラムがエラーを自動で発見し修復してくれますので、パソコンが苦手な方でもクリックひとつで簡単にメンテナンスできます。
ちなみに、回復ドライブからの起動後に、「Microsoft IME」、「トラブルシューティング」とクリックして進みますと詳細オプション画面になります。詳細オプション画面に「スタートアップ修復」のボタンがあります。次に「Windows11」、「シャットダウン」とクリックして完了です。
詳しい作業手順は Windows11回復ドライブを使ったスタートアップ修復の方法 でご確認ください。Windows11を使ってレポートしておりますが、Windows11をWindows10に読み替えていただければ操作方法は同じです。
回復ドライブのコマンドプロンプトを実行してください。

回復ドライブから起動したら詳細オプション画面まで進んで、コマンドプロンプトをクリックしてください。コマンドプロンプトの画面が開きましたら、「chkdsk c: /f」と入力して、キーボードのEnterキーを押してスタートしてください。
本来、コマンドプロンプトはケースバイケースで使い方が変わります。たとえば、料理の味がもの足りないときに、塩を足すのか砂糖なのか、それともおしょう油なのかはケースバイケースです。何でもかんでも、とりあえず塩を足すなんてスタンスでしたら、逆に味が壊れてしまうこともありますよね。
そのような感じで、意図もなくとりあえずコマンドを試してみようは、Windowsの起動トラブルを修復するつもりで、逆に壊してしまう恐れもあります。
ただし、「chkdsk c: /f」はエラーを直すだけのコマンドでして悪化はしません。ファイルシステムが正常でしたら、エラーが見つかりませんで終わるため、無意味な修正がありません。とりあえず試そうがOKな数少ないコマンドです。このコマンドの使い方や、その他お客様よりよくお伺いするコマンドについて Windows11/Windows10が起動しない、コマンドプロンプトの間違ったヤバイ使い方と修復方法 でレポートしております。コマンドプロンプトを試してみようかなという場合は、注意点もありますのでぜひご確認ください。
回復ドライブの更新プログラムのアンインストールを実行してください。

回復ドライブから起動したら詳細オプション画面まで進んで、更新プログラムのアンインストールをクリックしてください。
詳しい作業手順は Windows11回復ドライブを使った更新プログラムのアンインストールの方法 でご確認ください。Windows11を使ってレポートしておりますが、Windows11をWindows10に読み替えていただければ操作方法は同じです。
更新プログラムのアンインストールとは Windows Update でインストールした更新プログラムをアンインストールするという機能です。今回のトラブルは Windows Update に失敗している可能性が高く、更新プログラムのアンインストールでトラブルが解決できます。
更新プログラムのアンインストールには「最新の品質更新プログラムをアンインストールする」と「最新の機能更新プログラムをアンインストールする」があります。「最新の品質更新プログラムをアンインストールする」は毎月配信される個々のプログラムです。「最新の機能更新プログラムをアンインストールする」は年に1回配信されるバージョンアップです。
まずは「最新の品質更新プログラムをアンインストールする」を実行して改善しない場合は、「最新の機能更新プログラムをアンインストールする」を実行してください。ちなみに、どちらか一方はエラーで実行できません。これは Windows Update から10日を過ぎますとアンインストール情報がなくなるのでエラーになります。
もし更新プログラムのアンインストールで解決できない場合は、次のステップ(回復ドライブのシステムの復元を実行してください)にお進みください。*改善した場合は次のステップは不要です。
回復ドライブのシステムの復元を実行してください。

回復ドライブから起動したら詳細オプション画面まで進んで、システムの復元をクリックしてください。
詳しい作業手順は Windows11回復ドライブを使ったシステムの復元の方法 でご確認ください。Windows11を使ってレポートしておりますが、Windows11をWindows10に読み替えていただければ操作方法は同じです。
システムの復元は復元ポイントというバックアップ時の状態にプログラムを戻します。エラーを起こす前の正常なプログラムに戻りますのでトラブルが解決するという仕組みです。注意点としましては、システムの復元は一部のプログラムしか戻さないため(すべてを戻すわけではないため)矛盾が生じてしまうこともあり、状況が悪化してしまうこともあります。
特に復元ポイントの日時とWindows起動トラブルが起きた日時に関連性がない場合は、トラブルとは関係しない余計な作業になってしまう可能性もあります。日付に関連性がない場合はこの作業を試さないほうが良いでしょう。その他注意点は システムの復元を実行する前に知ってほしい 10 のこと でご確認ください。