自動修復を準備していますループの原因は「隠れUpdate」履歴に残らないトラブルをコマンドで特定した事例研究

結論:原因は履歴に残らない「隠れWindows Update」の失敗。
コマンドでファイルの更新日時を調査し、システムの復元で解決。


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オレンジセキュアサービス株式会社

東京都千代田区神田佐久間河岸70-4B
TEL : 03-5823-1870

トラブルの概要と修復の要点

【症状】
久しぶりにパソコンを起動し、再起動後に「自動修復を準備しています」ループが発生して起動しない。
【原因】
Windows Updateの失敗。更新履歴(DISM)には記録がないが、システムファイルのタイムスタンプが過去の日付で止まっていたことから特定。
【診断】
回復ドライブのコマンドプロンプトで dir コマンドを使用。pagefile.sys やレジストリファイルの更新日時を確認し、不整合を発見。
【解決策】
履歴がないため「更新プログラムのアンインストール」ができず、「システムの復元」を実行して解決。
【注意点】
長年使用しているパソコンの場合、部品(HDD/SSD)故障の可能性もあるため見極めが必要。

本記事は、ある日突然「自動修復を準備しています」ループに陥り、Windowsが起動しなくなってしまったトラブルの修復事例レポートです。

今回のケースで特筆すべきは、「Windows Updateが原因なのに、更新履歴に一切のエラー記録が残っていなかった」という点です。一般的なトラブルシューティング(更新プログラムのアンインストールなど)が通用しない難易度の高い状態でした。

なぜ履歴にないエラーを特定できたのか? 私たち専門家がコマンドプロンプトを使ってどのように「隠れた原因」を突き止め、データを消さずに復旧させたのか。その全プロセスを事例として公開します。

もし同じように「原因不明のループ」でお困りでしたら、この診断記録が解決の糸口になるはずです。

更新理由:2026年1月29日
修理内容はそのままで、注意点などを追記&手順書ではなく、実績ということが明確になる表現をAIで編集(ドキュメンタリー化)しました。

また修理したのはWindows8.1でしたが、Windows11でも同様のエラー&解決方法です。情報の鮮度に問題がないことを確認しました。

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お問い合わせフォーム
電話番号は0358231870です

プロの診断記録:なぜ自動修復ループは起きたのか?

自動修復を準備していますのループ画面
電源を入れるたびにこの画面に戻ってしまう状態でした。
*画像はすべて当社のPCです。お客様の画面を撮影することは一切ありません。

今回のご依頼は、普段あまり使っていないパソコンを久々に起動したところ、「自動修復を準備しています」という画面がループしてしまい、Windowsが立ち上がらなくなったというケースです。

お客様によると「使用中に再起動を促された」とのこと。この証言と時期(久しぶりの起動)から、Windows Updateの失敗が疑われますが、闇雲に操作するとデータを消してしまうリスクがあります。

私たちはまず、Windowsのメンテナンス機能である「回復ドライブ」を使用し、コマンドプロンプトでパソコン内部の「時間」を確認することから調査を開始しました。

【証拠1】システムファイルの「日付」が古い

Windowsが正常に起動しようとした場合、システムファイルの日付(タイムスタンプ)は「現在」の日時になります。しかし、コマンドでCドライブの中身を確認したところ、決定的な矛盾が見つかりました。

コマンドプロンプトでdir c:\ /aを実行した画面
「pagefile.sys」などの更新日時が、前回使用した1ヶ月前の日付で止まっていました。

調査日は7月ですが、ファイルの更新日時が「6月(前回使用時)」で停止しています。これは、今回の起動プロセスが途中で完全に失敗し、ファイルの更新さえ行われていないことを意味します。

【証拠2】レジストリも更新されていない

念のため、Windowsの深部である「レジストリ」の状態も確認しました。

コマンドプロンプトでconfigフォルダを確認した画面
システムの中枢であるconfigフォルダ内のファイルも、すべて古い日付のままです。

この状況から、部品の故障ではなく、ソフトウェア(Windowsシステム)的な不整合が起きていることがほぼ確定しました。

履歴に残らない「隠れUpdate」を特定

【プロの視点】通常のUpdate失敗との違い

今回のケースが厄介なのは、一般的な「Windows Update失敗」と症状は同じでも、中身が全く異なる点です。私たちは以下のような違いで判断しています。

比較項目 一般的なUpdate失敗 今回の「隠れ」失敗
画面症状 自動修復ループ 自動修復ループ(同じ)
DISM履歴 インストール保留/失敗あり 履歴なし(空欄)
ファイル日付 更新されている 古いまま止まっている
有効な対処 更新プログラムの削除 システムの復元

※症状だけで判断せず、コマンドで「中身」を確認しないと、誤った対処をしてしまう危険があります。

通常、Update失敗であれば履歴に残ります。しかし、今回は非常に厄介なケースでした。

dism /image:c:\ /get-packages

上記のコマンドで更新履歴を確認したところ、直近のインストール履歴が一切表示されなかったのです。

dismコマンドでパッケージを確認したが履歴がない画面
本来ならここに失敗したUpdateが表示されますが、記録自体が存在しませんでした。

本来ならdismコマンドで削除できるのですが、履歴にないプログラムを指定することができず、そのため、アンインストールできません。

解決策:システムの復元での修復

更新履歴にはありませんでしたが、「システムの復元ポイント」を確認すると、トラブル発生直前のバックアップデータが残っていました。

dismコマンドで削除ができない以上、この復元ポイントを使って時間を巻き戻すことが唯一の解決策です。

システムの復元ウィンドウの画面
履歴にはありませんでしたが、復元ポイントには「重要な更新」の記録が残っていました。

結果、システムの復元を実行することで無事にWindowsが起動し、お客様の大切なデータもそのままでお返しすることができました。

ご自身で作業する場合の最終確認(セーフティネット)

本記事は実際の修復事例に基づいたレポートです。ご自身で同様の作業を行う場合、環境の違いやリスクを考慮する必要があります。

1. 回復ドライブ(必須ツール)

回復ドライブはUSBメモリで作成するWindowsのメンテナンス機能です。トラブルが起きてからでは作成できないため、会社やご家庭にある「正常に動作する別のパソコン」で作成する必要があります。
作成方法は 回復ドライブの作り方と起動方法 でご確認ください。

2. BitLocker(暗号化)の確認

コマンド操作の途中でBitLocker回復キーの入力を求められることがあります。
不明な場合は スマホで回復キーを確認する方法 をご確認ください。

3. 復旧直後のバックアップ

10分程度で直せた簡単そうなトラブルでも、実はシステムが不安定になっている「隠れ重症」のケースがあります。無事に起動したら、油断せずに最優先でバックアップを取ってください。

4. 部品故障(HDD/SSD)だった場合のリスク

私どもは事前に専用機材で部品故障の有無をチェックしてから作業を行います。もしトラブルの真因が「HDDやSSDの寿命」だった場合、負荷のかかるコマンド修復作業は、壊れかけの部品にトドメを刺す行為になりかねません。
回復ドライブでの作業中に「異常に遅い」「フリーズする」などの違和感がある場合は、無理に操作せずプロにご依頼ください。

5. ドライブレターの違い

Windowsがインストールされている場所は、通常「Cドライブ」ですが、回復ドライブ上では「D」や「E」ドライブとして認識されることがあります。
dir c: で中身が見つからない場合は、dir d:dir e: も試して、Windowsフォルダが入っている場所を探してください。

6. ある物が無いはエラー

今回のように本来あるものがない、という異常はエラーです。ただ今回は履歴がないという異常でした。そのため、履歴を戻すという作業は行いません。
プログラムがないという場合は、該当するプログラムを公式からダウンロードするなど移植してないをありにします。同じ「ない」でも、その対処は変化します。