オレンジセキュアサービス株式会社

PCを診断中が終わらないWindowsが起動しないトラブルの修復方法

PCを診断中が終わらない……

更新日 :
公開日 :

Windows11/Windows10のパソコンの電源を入れると、”自動修復を準備しています”メッセージが表示されて、しばらくすると”PCを診断中”メッセージに変化するのですが、1日放置しても終わらず進みません。というご相談を受けることがあります。

ちなみに、”自動修復を準備しています”はWindowsのメンテナンスモードです。Windowsに深刻なエラーが発生しますと、そのエラーを直すためにメンテナンスモードで起動します。

ただ”PCを診断中”は、通常1分もかかりません。私の感覚では5分も表示されていればかなりの異常だと思います。

あくまでも診断をしているだけでして、Windowsの起動トラブルを直す作業はまだはじまっていません。このまま待っていても、いまの状況が改善することはないため、他の方法でWindows起動トラブルを直す必要があります。

そこで今回はPCを診断中が終わらずWindowsが起動しないトラブルの修復方法を以下の構成でレポートします。

  1. PCを診断中で強制終了しても良い?
  2. PCを診断中が終わらない原因について
  3. PCを診断中が終わらないWindowsが起動しないトラブルの修復方法
  4. スタートアップ修復でもWindowsのエラーが改善しないときは
  5. 万が一、お困りの時は…

*この記事は「パソコンが苦手な方でも安心してできるメンテナンス」を目指しています。秋葉原で対面のパソコン修理をしておりまして、お客様よりお伺いする話から、これは試していただきたいこと、これはやらないほうがよいことなどをまとめた超入門編のトラブルシューティングを書きました。

この記事を、 Twitterでツイートする | Facebookでシェアする | LINEに送る

お問い合わせフォーム
電話番号は0358231870です
作者の齋藤実の顔写真

Author by

私は、パソコン修理を中心としたITサポートを秋葉原のオレンジセキュアサービス(2023年6月で15周年を迎えることができました)で行っております。この記事がトラブル解決に役立ったなら幸いです!

ITトラブルの現場をよく知る専門性を買われて、All About、Biz コンパス、ウイルスバスターチャンネルといった専門色の強い大手 WEB メディアでも活躍中。雑誌やラジオへ出演したこともあり。

PCを診断中で強制終了しても良い?

PCを診断中の画像

PCを診断中の作業時間は、通常1分もかかりません。私でしたら、5分を超えるようでしたら異常ですので、電源ボタンを長押しの強制終了します。

その根拠としましては、直すつもりで悪化してしまうリスクもあるためです。極端に作業時間の長いケースではその理由が部品故障ということもあります。部品故障が原因のトラブルですと、データが壊れてしまうなど悪化してしまう可能性もあります。

ちなみに、診断をしているだけでして、直す作業をしているわけではありません。強制終了しても、その影響はまったくなく問題ありません。

それとメンテナンス機能に異常があるなら状況が改善するとは考えられません。たとえば「自動修復がはじまって1日かけてやっと完了しましたがWindows起動トラブルは直らず自動修復を繰り返しています」というお問い合わせはありますが、逆パターンの「1日かけてやっと完了し、無事Windowsの起動トラブルが直りました」みたいなケースのお話をお伺いすることはありません。他のアプローチでWindows起動トラブルを直したほうが効率的です。

PCを診断中が終わらない原因について

パソコン部品が誤作動している場合は正常に動作ができないため、異常に時間がかかるなどの不具合がでます。また診断プログラムにエラーがある場合も正常に動作ができないため、異常に時間がかかるなどの不具合がでます。

  • パソコン部品の誤作動
  • 診断プログラムのエラー

パソコン部品の誤作動

パソコン部品の誤作動には、パソコンを再起動するだけで解決できるいまだけ異常が起きているトラブルがあります。もしパソコン部品が誤作動していれば、プログラムは正常に動作できないため、異常に時間がかかるなどの不具合がでます。例外としましては、10年など長くお使いのパソコンでしたら部品故障の可能性も出てきます。パソコン部品が故障している場合も診断プログラムは正常に動作できません。異常に時間がかかるなどの不具合がでます。

診断プログラムのエラー

Windows起動トラブルの影響で、診断プログラムにも同時にエラーが起きてしまうトラブルもあります。このようなメンテナンスプログラムにもエラーが起きている現象はWindows7のときから珍しくなく、当社の実績ブログ では回復ドライブや回復ディスクといったUSB(DVD)版のメンテナンス機能で簡単に直ったケースもご紹介しております。

PCを診断中が終わらないWindowsが起動しないトラブルの修復方法

この作業の概要について

PCを診断中が終わらない原因の切り分け方法はとても簡単です。パソコン部品にいまだけ異常が起きているケースでしたら”放電”で解決します。”放電”しても解決できない場合ですが、残る原因は”診断プログラムにエラーが起きている”か”部品故障”です。

回復ドライブに収録されているスタートアップ修復の診断プログラムにはエラーがないため、放電でも状況が改善しないときは回復ドライブのスタートアップ修復をお試しください。これで解決すれば”診断プログラムにエラーが起きていた”ということですし、放電&回復ドライブのスタートアップ修復でも改善しないときは”パソコン部品の故障”がその原因です。

データが重要な場合の注意点です。パソコン部品の故障が原因の場合は、長時間作業することでデータを壊してしまう恐れもあります。壊れたデータは直すことができません。もし回復ドライブのスタートアップ修復でもPCを診断中が5分以上続いてしまうときは、強制終了してパソコンを休ませてください。

そのような感じで原因を切り分けながらの作業になります。すべての作業にかかる最大の作業時間は1時間です。ここでは回復ドライブを使います。2GB以上の空のUSBメモリをご準備ください。それではWindows11/Windows10のトラブルを修復しましょう。

  1. 強制終了してください。
  2. 放電してください。
  3. 回復ドライブを作ってください。
  4. 回復ドライブから起動してください。
  5. 回復ドライブのスタートアップ修復を実行してください。

強制終了してください。

パソコン電源ボタンを長押しの強制終了している画像

パソコンの電源ボタンを長押しして強制終了してください。

PCを診断中が5分以上かかる場合は、待ち続けてもWindowsの起動トラブルが直る見込みがないため強制終了してください。

放電してください。

放電している画面

パソコン内の電気をゼロにする放電を行ってください。

部品の誤作動は電源オフだけでリセットできるのですが、電源オフだけではリセットされずに誤作動状態を維持してしまうこともあります。これは時計でしたりBIOSで設定変更した情報を保持するためにCMOSというボタン電池を使っているためです。放電で電気を逃がしてあげて(完全な電源オフを行い)誤作動のない、正常な状態にリセットするのが目的です。

Windowsが起動しないときに放電を試したほうが良い?

一般論としまして、コンセントとバッテリー(ノートパソコン)を外すだけも放電作業になります。ただそれだけでは、頑固な汚れのようにひと筋縄ではいかないこともあったりします。

リンク先のページでは完全な放電をテーマに、パソコン修理で実際に行っているパソコン部品リセット方法を公開しています。

回復ドライブを作ってください。

回復ドライブを作っている画像

正常に起動するパソコンで回復ドライブを作ってください。

回復ドライブはUSBメモリで作成するWindows11/Windows10のメンテナンス機能です。会社やご家庭にある正常に動作する他のパソコンで作成した回復ドライブを使ってトラブルの起きたパソコンをメンテナンスできます。

回復ドライブはWindows11とWindows10で相互利用できます。たとえば、Windows10で作成した回復ドライブをトラブルが起きたWindows11で使うことができます(その逆パターンもOKです)。ただし、Windows11は32ビットがありません。32ビットのWindows10で作成した回復ドライブを64ビットのWindows11では使えません。*ビットが違うと作業できません。

回復ドライブの作り方は Windows11Windows10 でご確認ください。

回復ドライブから起動してください。

回復ドライブから起動している画像

正常なパソコンで作成した回復ドライブをトラブルの起きているパソコンに接続して起動してください。

回復ドライブからの起動方法ですが、たとえば、DELLパソコンは電源ボタンを押してからキーボードの「F12」を連打してください。キーボードの矢印キーで回復ドライブのUSBメモリを選択してから、キーボードのEnterを押してスタートです。Surfaceは音量を下げるボタンを押しながら電源ボタンを押しますと回復ドライブ優先で起動します。

その他のメーカーパソコンはこちらのリンクからご確認ください。 NEC富士通東芝LenovoDELLHP 。もし上手くいかない場合はパソコンメーカー様に電話でご確認ください。詳しく教えてくれます。

回復ドライブからの起動後に、もしBitLocker回復キーの入力を求めてくる場合は、BitLocker 回復キーを確認する方法 でBitLocker回復キーを入手してください。BitLocker回復キーの探し方がわかったものの、なかなかBitLocker回復キーが見つからないという場合は、BitLocker回復キーが見つからないときに確認したいポイントと事例 でご確認ください。

回復ドライブから起動できないときの原因と対処法

回復ドライブから起動できないときは部品故障の可能性もあります。目安としましては、回復ドライブからの起動時のアニメーションのクルクルが5回転を超えると異常です。こちらの記事をご確認ください。*通常、長年お使いのパソコンでも4回転くらいです。

回復ドライブのスタートアップ修復を実行してください。

回復ドライブのスタートアップ修復を実行している画像

回復ドライブから起動したら詳細オプション画面まで進んで、スタートアップ修復をクリックしてください。完了したら再起動してWindowsが起動するかどうかご確認ください。

回復ドライブからの起動後に、「Microsoft IME」、「トラブルシューティング」とクリックして進みますと詳細オプション画面になります。詳細オプション画面に「スタートアップ修復」のボタンがあります。次に「Windows11」、「シャットダウン」とクリックして完了です。再起動してWindows11の起動トラブルが改善していることをご確認ください。

詳しい作業手順は Windows11回復ドライブを使ったスタートアップ修復の方法 でご確認ください。Windows11を使ってレポートしておりますが、Windows11をWindows10に読み替えていただければ操作方法は同じです。

回復ドライブのスタートアップ修復でもPCを診断中が5分以上続いてしまうときは部品故障がその原因です。修理に出したり、新パソコンの購入が次の解決方法になります。悪化させないように強制終了してパソコンを休ませてください。

スタートアップ修復でもWindowsのエラーが改善しないときは

回復ドライブの「スタートアップ修復」なら、PCを診断中がすんなり終わるものの、再起動してもWindowsが起動できませんという、Windows起動トラブルが改善されない場合の次の解決策になります。

回復ドライブに収録されている「コマンドプロンプト」をクリックしてください。画面が開きましたら「chkdsk c:¥ /f」と入力してキーボードのEnterキーを押してください。コマンドプロンプトの注意点などは Windows11/Windows10が起動しない、コマンドプロンプトの間違ったヤバイ使い方と修復方法 でご確認ください。

Windowsクルクルと自動修復を準備していますクルクルが終わらないトラブルを直した事例研究

こちらの記事は実際に「chkdsk c:¥ /f」でWindows起動トラブルを直した事例です。ファイルシステムのエラーが原因で、Windowsが起動できないトラブルが起きていました。ファイルシステムのエラーは、クルクルが終わらないという症状限定ではありません。ブルースクリーンなどのWindows起動トラブル全般が対象になり、今回のトラブルも対象です。

「コマンドプロンプト」で解決できないときは、次に「 更新プログラムのアンインストール 」をお試しください。*作業手順の詳細はリンク先でご確認ください。

システムの復元をしたらWindowsが起動しなくなったトラブルの事例研究

こちらの記事は、「システムの復元」を行ったらWindowsが起動しなくなってしまった……という、トラブルを「更新プログラムのアンインストール」で直した事例です。

システムの復元を行って状況が悪化することもありまして、システムの復元を行う前に更新プログラムのアンインストールを行ってください。*更新プログラムのアンインストールを行って状況が悪化することはありません。

「更新プログラムのインストール」で解決できないときは、次に「 システムの復元 」をお試しください。*作業手順の詳細はリンク先でご確認ください。

自動修復を準備していますループでWindowsが起動しないトラブルを直した事例研究

こちらの記事は実際に「システムの復元」でWindows起動トラブルを直した事例です。システムの復元でしか直せないWindows起動トラブルもあります。更新プログラムのアンインストールでも直らないWindows起動トラブルは、システムの復元をお試しください。