結論:「修復しようとしています」はWindows11が自動修復できると判断したサインです。SSDで10分以上、HDDで90分以上かかる場合は「終わらない状態」と判断し、次の対処に進みます。
終わらない/進まない/長い/ループする場合は、修復方法は確定しているのに作業が実行できず停止している状態です。原因の多くは直前のシステム変更、まれにストレージ(SSD/HDD)異常です。
修理に出す前に確認: 回復ドライブから起動し、前回使用日と一致する復元ポイントがあればシステムの復元を実行します。
「修復しようとしています」が長いまま終わらないと、不安になりますよね。まずはどのような要因があるのか確認しましょう。
修理の現場では、次の3つのパターンに分かれます。
- ① 復元で起動する: 直前のシステム変更が原因(解決)
- ② 復元しても起動しない: 戻せないエラーが発生している可能性
- ③ 復元ポイントがない・復元も終わらない: 部品故障の可能性が高い
この確認で「ソフトの問題」か「ハードの問題」かを切り分けできます。
パソコンに詳しくなくても大丈夫です。実際の修理現場で行われる切り分けの順番に沿って、データを守るための手順をわかりやすく解説します。
それでも判断がつかない場合は、最終診断としてご相談いただくことで、原因を明確にできます。
** 目次 **


「修復しようとしています」とは?
結論:Windowsのエラーを修復する方法が見つかったサインであり、本来なら修復できる見込みがあります。
実は、このメッセージが表示されていること自体は、そこまで絶望的な状況ではありません。
「PCを診断中」や「自動修復を準備しています」といった常時表示されるメッセージとは異なり、「修復しようとしています」は、システムがエラーの原因を特定し、修復方法が確定して『これから修復作業に入るとき』だけ表示されるサインだからです。
つまり、前提として「自動的に修復できる見込みがある(本来なら軽度なエラー)」とWindowsが判断している状態です。
※ちなみに、メッセージで役割が変わり、「ディスクのエラーを確認しています」というメッセージの場合は、ファイルシステムの修復を行っています。
終わらない・進まない・ループする原因と問題点
結論:修復手順は分かっているのに、作業が実行できずフリーズ、またはスキップされている状態です。原因がストレージの場合、データを守るために長時間の通電は避けた方が安全です。
本来なら直るはずの軽度なエラーなのに、なぜ終わらないのでしょうか。主な理由は以下の通りです。
1. 処理がフリーズしている(終わらない・長い・進まない場合)
エラーの原因は特定できているものの、いざ修復作業を始めようとしたらシステムがフリーズしてしまった状態です。
パソコン本体にある「アクセスランプ」を確認してみてください。もしこの症状で止まっている場合、ランプは激しく点滅しておらず、ほぼ消灯しているはずです。
2. 処理がスキップされている(ループする場合)
「修復しようとしています」が一瞬だけ表示されて再起動を繰り返すケースです。これも同様に修復方法までは分かっているものの、処理がスキップされてしまっています。修復されないまま再起動するため、永遠にループします。
3. ストレージ(SSD/HDD)の故障
Windowsのシステムエラーではなく、データを保存している部品そのものが物理的に壊れかけている可能性もあります。
【重要】終わらない状態で放置するリスク
もし原因がSSDやHDDの物理的な故障だった場合、既に弱っているため「低速」になり、終わらないという状況になります。長時間通電し続けると、部品への負荷が蓄積し、データの読み取りが困難になる可能性があります。
まとめ
もし「修復しようとしています」が終わらない場合、強制終了をしても電源を入れるたびにループする可能性があります。
長時間通電したくない……のに、結局は待つしかない状況に思えてしまいます。
実は、回復ドライブから起動すれば、システムの復元などのメンテナンス画面を直接開くことができ、「修復しようとしています」をスキップできます。
本記事では、回復ドライブから復元を実行し、ループから抜け出す具体的な手順を解説します。
いつまで待つ?限界時間の目安(ストレージ別)
結論:SSDなら約10分、HDDなら約90分が正常範囲の目安です。それ以上変化がない場合は、修復処理が正常に進んでいないと判断できます。
修復ができていない時間の目安は、以下の通りです。
- SSD:10分
- HDD:90分
*この記事では、Windows11がインストールできる標準的なスペックのパソコンを前提としています。
「あれ?時間が短すぎない?」と不安に思われるかもしれませんが、ご安心ください。根拠があります。
もし時間のかかるシステム変更があるなら、直すのにも時間がかかりますが、パソコンのメンテナンス作業で最も時間がかかる「Windows のバージョンアップ」を行った場合でも、HDDで60分未満です。それ以上のシステム変更はありませんので、最大時間の基準になります。
この症状もあればストレージ故障が疑われるサイン
- 以前から動作が極端に遅くなっていた
- アクセスランプが不規則に一瞬だけ光って止まる
- 「カチカチ」「カタカタ」と異音がする(HDDの場合)
- 待ち時間を過ぎてもロゴ画面すら安定しない
これらの症状がある場合は、Windowsのエラーではなく、ストレージが劣化・故障しかけて弱っているため低速になっている可能性があります。無理に通電を続けるよりも、早めに切り分けを行う方が安全です。
【対処法】システムの復元を使った安全な切り分け
結論:目安時間を超えたら強制終了し、回復ドライブから「システムの復元」を試して原因を特定します。
作業の実演動画
この動画では、「修復しようとしています」が終わらない場合の強制終了の判断基準から、回復ドライブの作成・起動手順、復元ポイントの確認、そしてシステムの復元による切り分けまでを実演しています。
修復しようとしていますが終わらない・ループするときの切り分け手順
切り分けポイント:「前回パソコンを使用した日」と一致する復元ポイントがあれば、重要なシステム変更があり、元に戻せるように準備されていました。作業時間の目安は40分です。
Step1:強制終了して、切り分けを開始
目安の時間を超えたら、強制終了して切り分けを開始してください。
参考:動画の24秒から38秒まで。
Step2:回復ドライブの作成(5分)
正常に起動するWindows11パソコンにUSBメモリ(32GB以下)を接続して、回復ドライブを作成してください。
参考:動画の51秒から1分19秒まで。
参考記事: 回復ドライブの作り方と起動方法の手順
Step3:回復ドライブから起動
作成した回復ドライブをトラブルの起きているパソコンに接続して起動してください。
参考:動画の1分20秒から1分55秒まで。
Step4:BitLocker回復キーの入力(画面が出る場合のみ)
回復ドライブから起動後、「システムの復元」ボタンを押したときにBitLocker回復キーの入力画面で停止する場合は、必ず入力してください。
Step5:復元ポイントの確認と実行(30分)
復元ポイントの日付を確認してください。
診断1:
前回使用日と一致する場合は、そのまま実行して 復元結果の診断 に進んでください。
診断2:
復元ポイントがない場合や前回使用日と一致しない場合は、ストレージ故障の可能性もあります。状況を確認してから対応することをおすすめします。一旦作業をキャンセルして 最終診断 に進んでください。
参考:動画の1分58秒から2分22秒まで。
参考記事: 回復ドライブでの起動方法とシステムの復元の手順
システムの復元が完了したあと、その結果によって原因を診断できます。
「修復しようとしています」が終わらない原因は、多くの場合「直前のシステム変更」か「ストレージ(SSD/HDD)の異常」のどちらかです。
【結果で診断】システムの復元でわかる3つの状態
結論:システムの復元の結果を見ることで、原因が「システム変更」なのか「ストレージ故障」なのかを判断できます。
診断1:復元が完了し、Windowsが正常に起動した
【原因と結果】
システムに重要な変更があり、それが原因で起動エラーを起こしていました。
無事に復元ポイントを使ってエラー発生前に戻せたため、トラブル解決です。仕上げ作業に進んでください。
診断2:復元は完了したが、Windowsが起動しない
【原因と結果】
システムに変更があり復元ポイントは作られていましたが、想定外のWindowsのエラー、またはストレージ故障の可能性もあります。最終診断 に進んでください。
診断3:復元がエラーになる、終わらない
【原因と結果】
システムの復元を実行しても、エラーになったり、90分待っても終わらない。
このようなイレギュラーな結果になった場合、Windowsのシステムエラーよりも、SSDやHDDといった部品故障(突発的な物理障害)が発生している可能性が極めて高いです。最終診断 に進んでください。
【最終診断】すべて試しても改善しない場合
このページでご案内している手順をすべて実行しても起動しない場合、ご自身で行える標準的な修復は完了しています。
データやPCを守るためには、ここから先は「どう直すか」ではなく、「どの方法を選ぶか」の段階になります。
データを残したまま起動を戻したい場合
ここまでの手順で解決しない場合でも、まだデータを守れる可能性があります。ただし、何度も起動を繰り返すと状態が悪化することもあるため、ここからは慎重に判断してください。
初期化を行う前に、起動修理という選択肢があります。
当社では、Windowsを初期化せずに正常起動へ戻す修復を専門に対応しています。もし故障などの理由で、起動の復旧が難しい場合でも、状態に応じてデータの取り出しも行っています。こちらもご確認ください。
修理に出す前にここだけ確認
- 重要なデータが入っているか
- 同じ症状を何度も繰り返していないか
- 異音やフリーズが増えていないか
このような症状がある場合、ストレージ故障の可能性があります。
もし、このページのタイトルとどのような診断結果なのかをお問い合わせフォームからご相談いただければ、時間をかけてしっかりと確認し、対応可否をご案内いたします。
「まだ修理かどうか決めきれない」という段階のご相談が最も多いです。
修理に出さず、ご自身で完結させたい場合
初期化が実行できる状態であれば、早めに行うことでパソコンとしては正常な状態に戻せます。
状態が進行すると初期化自体が難しくなる場合もあるため、実行できる段階で判断しておくことも安心につながります。


【再発防止】Windows11が起動したら行いたいこと
結論:Windows11が起動しましたら、データのバックアップや今後の備えを行った上で、エラーが間違いなく修復できたことをWindows Updateで検証します。
Windows11起動トラブルの多くは、「再現性のないエラー(たまたま起きた不具合)」であり、いつまた再発するかわかりません。頻繁には発生しないものの、忘れたころに発生したりします。
Windows11が起動した場合は以下の対策を行っておきますと安心です。
1. データのバックアップ(最優先)
USBメモリやクラウド(Googleドライブなど)に、大切なデータをコピーしてください。
2. 回復ドライブの作成
USBメモリを使って「回復ドライブ」を作成しておけば、次に起動しなくなった時、部品故障でなければ初期化してパソコンを再利用できます。
今回、他のPCで作成した回復ドライブを使った場合は、その回復ドライブでは初期化ができません。個々のPC用に作成しておくと間違いありません。
3. アカウント情報のメモ
Microsoftアカウントのメールアドレスとパスワード、Officeのライセンスキーなどを紙に書いて保管してください。
4. 仕上げ:Windows Update
最後にWindows Updateを手動で実行してください。エラーなくアップデートが完了すれば、今回のトラブルは完全に解消されたと診断できます。


よくある質問(FAQ)
Q.「修復しようとしています」は何時間くらい待てばよいですか?
A.目安として、SSDなら約10分、HDDなら約90分程度です。それ以上待っても画面が変わらない場合は、修復処理が正常に進んでいない可能性があります。その場合は強制終了して回復ドライブからメンテナンス画面を開き、システムの復元などで原因を切り分けます。
Q.「修復しようとしています」で電源を切っても大丈夫ですか?
A.目安時間を大きく超えている場合は、強制終了しても問題ありません。修復作業が正常に進んでいる場合は画面が変化するため、長時間同じ画面のままの場合は処理が停止している可能性が高いです。電源ボタンを長押しして終了し、回復ドライブから修復作業を行います。
Q.「修復しようとしています」が毎回表示されてループします
A.この場合は修復処理がスキップされている可能性があります。原因はシステム変更によるエラーや、まれにSSD・HDDなどのストレージ障害です。回復ドライブから起動して「システムの復元」を実行すると、原因を切り分けることができます。
Q.システムの復元をしても起動しない場合はどうなりますか?
A.復元が成功しても起動しない場合、Windowsのシステムエラーが深刻になっているか、ストレージ(SSD・HDD)の故障が進んでいる可能性があります。データを守るためには、無理に起動を繰り返すよりも、データ救出や修理などの対応を検討することが安全です。
Q.回復ドライブがない場合はどうすればよいですか?
A.正常に動作する別のWindows11パソコンがあれば、USBメモリを使って回復ドライブを作成できます。作成したUSBメモリをトラブルの起きているパソコンに接続して起動すると、システムの復元や修復メニューを開くことができます。
Q.「修復しようとしています」が終わらない場合、データは消えてしまいますか?
A.この段階では、まだデータが消えているとは限りません。多くの場合はWindowsの起動エラーであり、ストレージ(SSD・HDD)に保存されているデータ自体は残っていることが多いです。ただし、何度も起動を繰り返したり長時間通電を続けると、状態が悪化してデータの読み取りが難しくなる可能性もあります。重要なデータがある場合は、無理な操作を続ける前にデータ保護を優先した対応を検討することが安全です。
Q.自分のパソコンがSSDかHDDか分からない場合はどう判断すればよいですか?
A.最近のパソコンの多くはSSDですが、数年前の機種ではHDDが使われていることもあります。簡単な目安としては、起動時に「カチカチ」「カタカタ」といった機械音がする場合はHDDの可能性があります。音がほとんどせず静かな場合はSSDの可能性が高いです。判断が難しい場合は、HDDの基準である90分を目安にして様子を見ると安全です。
Q.回復ドライブを使うとパソコンは初期化されますか?
A.回復ドライブを起動しただけでは初期化されません。回復ドライブは、システムの復元やスタートアップ修復などのメンテナンス機能を開くためのツールです。初期化を実行するのはユーザーが選択した場合のみなので、まずは「システムの復元」などの修復メニューから安全に切り分けを行うことができます。
まとめ(結論だけ3行)
- SSDで10分以上/HDDで90分以上続く場合は「終わらない状態」と判断します。
- 復元ポイントが前回使用日と一致すれば、システムの復元で改善する可能性があります。
- 復元できない・復元も終わらない場合は、部品故障の可能性があるため最終診断が必要です。
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Author : 齋藤 実
こんにちは!秋葉原で対面のパソコン修理(2023年6月で15周年)をしておりまして、パソコンに苦手意識があっても安全にお試しいただけるトラブルシューティングを書きました。この記事がトラブル解決に役立ったなら幸いです。
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