修復しようとしていますが終わらない……
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Windows11(Windows10もこの話の対象です)に起動できなくなるような深刻なレベルのトラブルが発生するとメンテナンスモードの自動修復がはじまります。メッセージが「自動修復を準備しています」、「PCを診断中」、「修復しようとしています」と変化していき、作業が完了しますと「自動修復(または回復)」画面が表示されます。
そしてこのページのテーマは「修復しようとしています」のメッセージからなかなか進まず終わらないというものです。たとえば「修復しようとしています」メッセージから進まないのですが、どのくらいの時間がかかるのでしょうか?強制終了しても大丈夫?といったお問い合わせが意外と多かったりします。
そこで今回は、そのような「修復しようとしています」のよくある質問にお答えしながら、トラブルの解決方法も含めまして、以下の4部構成でレポートします。
- 修復しようとしていますの時間は?
- 強制終了しても良い?
- 修復しようとしていますトラブルを直すメンテナンス方法
- Windows トラブルでお困りの時は…
この記事は「パソコンが苦手な方でも安心してできるメンテナンス」を目指しています。秋葉原で対面のパソコン修理をしておりまして、お客様よりお伺いする話から、これは試していただきたいこと、これはやらないほうがよいことなどをまとめた超入門編のトラブルシューティングを書きました。
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Author by 齋藤 実
私は、パソコン修理を中心としたITサポートを秋葉原のオレンジセキュアサービス(2023年6月で15周年を迎えることができました)で行っております。この記事がトラブル解決に役立ったなら幸いです!
ITトラブルの現場をよく知る専門性を買われて、All About、Biz コンパス、ウイルスバスターチャンネルといった専門色の強い大手 WEB メディアでも活躍中。雑誌やラジオへ出演したこともあり。
修復しようとしていますの時間は?
自動修復を準備しています、PCを診断中、修復しようとしていますとメッセージが変化します
修復しようとしていますメッセージに変わってから作業完了まで30分程度は予定しておきたいところです。*古いパソコンのスペックですと3時間くらい待つケースもあります。そのため、7年以上お使いのパソコンでしたら、3時間くらいは想定しておきたいところです。
ちなみに、電源を入れるたびに、修復しようとしていますが数秒だけ表示されるようなケースもあるのですが、これは修復開始後すぐに失敗していることがわかります。作業時間が多少長いほうが順調であり、短い時間で終わるよりも期待できます。
ところが、それ以上待っても修復しようとしていますが終わらないという極端に時間のかかるケースもあります。あんまりにも時間がかかる場合は、強制終了しても良いのでしょうか?
強制終了しても良い?
Windowsが起動できなくなるような深刻なレベルのトラブルが発生するとメンテナンスモードがスタートして「自動修復を準備しています」メッセージが表示されます。もしせっかちになって電源ボタンを長押ししてのいわゆる「強制終了」してしまいますと、直せるはずのトラブルが直せなかった……になってしまいます。
ところが、あんまりにも作業時間が長い場合は、部品故障が原因で時間が長くかかっているなんてこともあります。放置すると故障が悪化してしまいまして、データが重要な場合は、データが壊れてしまう恐れもあります。30分待っても(7年以上お使いのパソコンでしたら3時間)修復しようとしていますが終わらない場合は、データが壊れてしまう前に強制終了してパソコンを休ませる必要があります。
つまり、データが重要でしたらデータが壊れるリスクを考えて強制終了したほうが良いですし、そのようなデータのリスクがない場合は修復しようとしていますが完了するまでお待ちいただいたほうが良いでしょう。
もちろん、強制終了してしまいますと、根本の問題であるWindowsの起動トラブルが直りません。パソコンの電源を入れますと、また修復しようとしていますがはじまってしまいます。以下でレポートするメンテナンスを行って、Windowsの起動トラブルを直してください。
なお、やっとの思いで修復しようとしていますが完了したものの、再起動すると、また修復しようとしていますがはじまってしまうケースも以下でレポートするメンテナンスを行ってください。
修復しようとしていますトラブルを直すメンテナンス方法
更新プログラムのアンインストール、システムの復元の順番でお試しください。
修復しようとしていますが終わらないトラブルの直し方は、回復ドライブに収録されている「更新プログラムのアンインストール」、「システムの復元」になります。
ちなみに、こちらの当社実績ブログ「 3時間経っても、修復しようとしていますが終わらないWindows10の修復事例 」では、実際に回復ドライブに収録されている「更新プログラムのアンインストール」でWindows起動トラブルを直しました。
回復ドライブとは、USBメモリで作成するWindowsのメンテナンス機能です。トラブルがいま起きているパソコンでは作成できませんが、会社やご家庭にある他のパソコンで作成した回復ドライブからメンテナンスできます。
回復ドライブの作り方とトラブルが起きているパソコンでの使い方については、Windows回復ドライブの作り方と起動方法 でご確認ください。
回復ドライブからの起動後に、もしBitLocker回復キーの入力を求めてくる場合は、BitLocker 回復キーを確認する方法 でBitLocker回復キーを入手してください。BitLocker回復キーの探し方がわかったものの、なかなかBitLocker回復キーが見つからないという場合は、BitLocker回復キーが見つからないときに確認したいポイントと事例 でご確認ください。なんとかBitLocker回復キーが見つかるようご協力できればという思いから、なかなか見つからないときに確認したいポイントやお客様からお伺いした「やっとの思いでBitLocker回復キーが見つかった!」という事例をご紹介しています。
回復ドライブから起動しましたら、更新プログラムのアンインストール を行ってください。詳しい操作手順はリンクからご確認ください。
更新プログラムのアンインストールを行ってもWindows起動トラブルが改善しないときは、システムの復元 を行ってください。
自動修復を準備しています画面で停止するWindows起動トラブルを直した事例研究
こちらの記事は実際に自動修復を準備しています画面で止まってしまうトラブルを「システムの復元」で直した事例です。コマンドプロンプトを使ったトラブルの原因の調査方法なども事例研究としてレポートしています。
本来、原因によって解決策が決まりますので、原因とは関係しない不要な作業を行ってしまいますと、直すつもりで症状が悪化してしまう恐れもあります。トラブルの原因を調査することはとても重要なことです。
しかしながら「更新プログラムのアンインストール」で改善しない場合に「システムの復元」を行っていただければ悪化することはありません。この順番が「逆」にならないようこちらご注意ください。
こちらは作業時間が長い系のトラブルの注意点です。回復ドライブからのメンテナンスでも時間が長い場合は部品故障が疑われます。データが重要な場合のみ長時間作業にならないようご注意ください。更新プログラムのアンインストールとシステムの復元は最大3時間を目安にしてください。それ以上時間がかかる場合は、電源ボタン長押しの強制終了をしてパソコンを休ませてください。