ブルースクリーンの原因

「問題が発生したため PC を再起動する必要があります」画面の中に「NTFS FILE SYSTEM」、「BAD POOL HEADER」などのエラーコード(停止コード)が表示されているケースもあります。そしてエラーコードを調べれば対処法がわかりますか?というご質問をよく受けます。
確かに、印象としてはエラーコードが原因を表しているように感じますが……実際のところとしては、症状を意味していることのほうが多いです。たとえば、人間でしたら「熱が出た」という症状は昼寝で治るかもしれませんし、薬や入院が必要な病気かもしれません。このような熱が出たという症状を意味しているケースが多く、なぜ熱が出ているのか?という原因まではわからないケースのほうが多いです。
そのため、同じエラーコードであっても、メモリ交換で改善したというブログやシステムの復元で改善したというブログがあったりと対処法がさまざまです。エラーコードと対処法が一致する確率は低いかと思います。
そしてエラーコードから原因を見つけることができないため、Windowsブルースクリーンを起こす要因を切り分けながらトラブルを直すという対処法になります。その要因は以下の 2 パターンになります。
- パソコン部品の一時的なエラー
- Windowsのエラー
パソコン部品の一時的なエラー
パソコン部品は目には見えませんが電気で動いています。コンセントから外して休ませる放電だけでリセットされるような一時的なエラー、誤作動もあります。
パソコンの部品が誤作動していればソフトウェアは正常に動作できません。Windows は正常に起動できず、ブルースクリーンになります。
対処法は、パソコン内の掃除、増設部品の取り外しになります。
パソコンの掃除はコンセントから外して行いますので放電による一時的なエラーのリセットになり、熱暴走の予防にも効果があります。それと掃除するために周辺機器を外します。もしトラブルの原因が周辺機器にあった場合の切り分けにもなります。
増設部品の取り外しは、自分でパソコンを増設(改造)している場合は、増設部品の相性問題で誤作動トラブルが起きることもあります。特にメモリーという部品はたまにケンカするみたいな一時的にトラブルを起こすこともありまして増設したメモリーを取り出してください。
Windowsのエラー
ドライバーやレジストリなど Windows のプログラムにエラーが起きています。Windows Update やプログラムのインストール後にこのエラーになった場合は Windows トラブルの可能性が大です。
ちなみに、最近はあまり見なくなりましたが、感染したウイルスのバグが原因で Windows が起動できなくなるケースもありました。迷惑メールの添付ファイルを間違えて開いた後からこのエラーになった場合はウイルスが原因かもしれません。
対処法は、Windows 起動トラブルのメンテナンスになります。回復ドライブを使って、「スタートアップ修復」、「更新プログラムのアンインストール」、「システムの復元」の順にメンテナンスしてください。

「問題が発生したため PC を再起動する必要があります」の対処法としては、パソコン部品に一時的なエラーがない状態にメンテナンスしてから、Windows をメンテナンスしていきます。たとえば、パソコン部品に一時的なエラーが起きていれば Windows を正しくメンテナンスすることができません。パソコン部品にエラーがない状態にしてから Windows をメンテナンスする流れがとても大切です。
Windows のメンテナンス方法は、回復ドライブからの「 システムの復元 」がキモです。ちなみに、こちらは「 システムの復元 」で直った事例です(当社の作業実績ブログで公開中です!)。 ブルースクリーン(BAD SYSTEM CONFIG INFO)で再起動を繰り返すの修復事例 。ぜひご確認ください。
ただ、システムの復元は劇薬と言いましょうか、直すつもりで試した結果、逆に悪化してしまうケースもあります。スタートアップ修復などのメンテナンスを先に行って、それでも改善しないときの最終手段になります。システムの復元で誤解のないよう システムの復元を実行する前に知ってほしい 10 のこと こちらもご確認いただければと思います。
ブルースクリーンの対処法(難易度:超入門編)
「問題が発生したため PC を再起動する必要があります」の対処法は、パソコン内の掃除、増設部品の取り外し行って、パソコン部品に一時的なエラーがない状態にメンテナンスしてください。回復ドライブに収録されている、スタートアップ修復、更新プログラムのアンインストール、システムの復元を行って、Windows をメンテナンスしてください。
Windows10 ベースで書いております。Windows8 では使えない機能もありますが、使えるメニューの作業方法は同じです。この作業には、回復ドライブが必要になります。すべてを作業する場合は最大で24時間(通常は2時間くらい)かかります。
パソコン内の掃除

パソコン内のホコリを取り除いてください。
パソコン部品は熱に弱いため、内部の熱を外に放出しています。熱で壊れることはありませんが、フリーズや誤作動の原因になります(正常に動作できなくなります)。もしパソコンが起動しないときに掃除をされる場合はホコリの除去がポイントになります。
重要なのは、CPU ファン周りです。フリーズや誤作動の原因になります。ピンセットやエアダスターなどを使い、ホコリの目詰まりを改善してください。念のため、空気の流れの要になります吸気口のホコリも取り除いてください。
作業するときは感電防止のためコンセントから外してください。ノートパソコンはバッテリーも外してください。電源から外して掃除をすることで、一時的なトラブルの解決方法でもある放電を兼ねられます。
YouTube 動画よりホームページのほうが見やすい場合は、パソコンの掃除 でご確認ください。
増設部品の取り外し

パソコン購入後に増設しているメモリやハードディスクがある場合は取り外してください。
ブルースクリーンでよくあるのはメモリの増設です。購入時から接続されていた既存メモリと自分で取り付けた増設メモリがある場合は、増設メモリを取り外して既存メモリだけにしてください。相性問題で不安定になり、トラブルの原因になることもあります。
また増設ハードディスクの故障の影響で、Windows が起動できないというトラブルもあります。ハードディスク故障が理由でブルースクリーンになる確率は低いかと思いますが、自分で取り付けた増設ハードディスクがある場合は念のため取り外してください。
回復ドライブからの「スタートアップ修復」

回復ドライブから起動して「スタートアップ修復」でメンテナンスしてください。
「スタートアップ修復」は、Windows が起動できない原因を調査して改善してくれる機能です。下地作りといいましょうか、まずはエラーのない綺麗な状態にメンテナンスしておけば間違いありません。
回復ドライブは USB メモリで作成した Windows のメンテナンスツールです。トラブルが起きているパソコンで作成することはできないため、たとえば職場内や家族の正常なパソコンで作成し、トラブルの起きているパソコンで使います。
回復ドライブを使う理由は信頼性です。起動に 3 回失敗したときに始まる「自動修復を準備しています」画面の続きから「スタートアップ修復」などのメンテンスを試すこともできます。ただトラブルが起きているパソコンの「スタートアップ修復」が当てにならないこともあります。正常なパソコンで作成した回復ドライブなら間違いありません。
YouTube 動画よりホームページのほうが見やすい場合は、Windows が起動しないときの回復ドライブの作り方です!、回復ドライブからスタートアップ修復を実行する手順です! でご確認ください。
回復ドライブから「更新プログラムのアンインストール」

回復ドライブの「更新プログラムのアンインストール」から Windows アップデート前の状態に戻せるかお試しください。
Windows アップデートのトラブル解決策として、更新プログラムのアンインストールが Windows10 から搭載されました。
更新プログラムのアンインストールには、「最新の品質更新プログラムをアンインストールする」、「最新の機能更新プログラムをアンインストールする」の 2 つのメニューがあります。品質更新は毎月配信される Windows Update です。機能更新はメジャーアップデートと呼ばれる Windows10 のバージョンアップです。
どちらのアップデートか不明な場合は、まずは「最新の品質更新プログラムをアンインストールする」をお試しください。もし再起動して改善していない場合は、次に「最新の機能更新プログラムをアンインストールする」をお試しください。
この作業で改善した場合は、次回の Windows アップデートで再びトラブルが起きる可能性も残ります。あくまでも Windows アップデート前に戻しただけです。もし解決したら、写真などのデータのバックアップを行ったり、 WEB サービスのパスワードやアプリのライセンスを控えたりして様子見してください。再発するようであればその時は初期化するしかないでしょう。
YouTube 動画よりホームページのほうが見やすい場合は、回復ドライブから「更新プログラムのアンインストール」 でご確認ください。
回復ドライブからの「システムの復元」

回復ドライブの「システムの復元」から Windows 起動トラブル前の状態に戻せるかお試しください。
「システムの復元」は Windows システムのバックアップであり、Windows にエラーが起きる前の正常な状態に戻すことができます。 若い日付の復元ポイントからお試しください。
なお、システムの復元は Windows の完全なバックアップではないため、メンテナンスするつもりで悪化してしまうこともあるとても難しい機能です。誤解が生じないようぜひ システムの復元を実行する前に知ってほしい 10 のこと こちらもご確認いただければと思います。
ブルースクリーンの対処法(難易度:高い)動画版
この記事は超入門編がテーマのため、難易度の高いメンテナンス方法をご紹介していません。しかし、実際に操作している映像が見えればハードルが下がるかと思い、動画のほうに収録してあります。この記事で解決できないときは次のステップとしてぜひご確認ください。もし動画の内容が難しくないレベルでしたらご活用いただければと思います!
ブルースクリーンでよくあるご質問FAQ
問題が発生したためPCを再起動する必要があります。画面で再起動しない……
問題が発生したためPCを再起動する必要があります。というブルースクリーン画面の中にカウンターがあり、100%まで進んでも再起動せず止まってしまうことがあります。その場合は、キーボードの「Ctrl」+「Alt」+「Delete」を同時押ししていただければ再起動します。
ブルースクリーンの原因の調べ方はありますか?
ブルースクリーン画面に表示される、エラーコード(停止コード)やQRコードがヒントになることもあります。ただし、熱が出たみたいな症状を表していることが多く、たとえば、プロセスが停止したという症状が把握できたとしても、なぜプロセスが停止したという原因まではたどり着けないケースが圧倒的です。そのため、ブルースクリーンを起こす原因を切り分けながら対処したほうが間違いありません。
ブルースクリーンで MEMORY MANAGEMENT が出ます。
メモリというパソコン部品の故障の可能性が高いです。もしメモリを増設されている場合は取り外してください。注意点としまして、Windowsプログラムの暴走で MEMORY MANAGEMENT が出ることもあります。Windows Updateの後でこのトラブルになったときは部品故障よりもプログラムの暴走の可能性が高いです。*あくまでもブルースクリーン画面に表示される、エラーコード(停止コード)やQRコードはヒントでしかありません。