Windowsの準備をしていますが終わらない原因
”Windowsの準備をしています コンピューターの電源を切らないでください”画面は、Windows UpdateやWindowsの初期化といったWindowsシステムに変更があったときに表示されます。*エラー画面ではありません。
ただ、Windowsシステムに更新があると必ず表示されるわけではなく、時間がかかるような限定的な場面でしか表示されません。そのため、”Windowsの準備をしています”画面を初めて見たという方のほうが多いかと思います。
本来ですと”Windowsの準備をしています”画面が表示されてから、1分もかからないうちに”更新プログラムを構成しています○○%”画面に切り替わり、5回くらい再起動を行いながら”更新プログラムを構成しています100%”まで進み、Windowsが起動します。
つまり今回のトラブルは、”更新プログラムを構成しています○○%”画面まで進めずに、”Windowsの準備をしています”画面で止まっている、というものです。
その原因としましては、”更新プログラムのインストールが保留になっている”というWindows Updateのトラブルが多いです。そしてWindows Update前の状態に戻してあげますと無事に解決します。
強制終了しても良いですか?
”コンピューターの電源を切らないでください”と書いてありますから、いつまで待てば良いのでしょう?というご質問も多いです。
本来ですと、1分もかからないうちに”更新プログラムを構成しています○○%”画面に切り替わります。もし30分も待って”Windowsの準備をしています”画面から変わらない場合はかなり異常です。その場合は、電源ボタン長押しの強制終了をしてください。
再度電源を入れても、状況が変わらず”Windowsの準備をしています”画面から進まない場合はループしておりましてメンテナンスが必要です。次の修復方法にお進みください。
Windowsの準備をしていますが終わらないときの修復方法
この作業の概要について
○○画面から進まないというトラブルの原因としまして、放電などのパソコン部品のリセットで簡単に修復できる”部品の一時的な誤作動”があります。もし部品が誤作動しておりますとメンテナンスができません。まずはパソコン部品のリセットから順に行ってください。
パソコン部品のリセットを行っても改善しない場合は、Windows Updateのトラブルです。Windows Update前の正常な状態に戻すことが解決方法になります。そして肝になるのは、更新プログラムのアンインストールとシステムの復元です。
ただし、Windowsの設定エラーなどで”更新プログラムを構成しています○○%”画面に進まないという軽度なトラブルも少なからずあります。そのため、更新プログラムのアンインストールとシステムの復元を試される前に、スタートアップ修復とコマンドプロンプトを試しておきますと間違いありません。
ここでは回復ドライブを使って作業しております。回復ドライブは正常に動作するパソコンで作りますので、メンテナンス作業の信頼性を確保することができます。
それではWindows11/Windows10の起動トラブルをで修復しましょう。すべての作業時間目安は6時間(通常は2時間以内)です。
- パソコン部品をリセットしてください。
- 回復ドライブを作ってください。
- 回復ドライブから起動してください。
- 回復ドライブのスタートアップ修復を実行してください。
- 回復ドライブのコマンドプロンプトを実行してください。
- 回復ドライブの更新プログラムのアンインストールを実行してください。
- 回復ドライブのシステムの復元を実行してください。
パソコン部品をリセットしてください。
パソコン部品をリセットして、パソコン部品のエラーを改善してください。
Windowsが起動しないトラブルでご相談いただいて、パソコンが到着したらトラブルが起きていないというケースが多い月ですと5%もあります。ちなみに、Windowsはメンテナンスしないとトラブルが直りませんし、パソコン部品の故障なら交換が必要です。当社への移動だけで症状が改善していることから、放電だけで解決するような一時的なエラーや誤作動は一定数あると言えます。
一般論としまして、コンセントとバッテリー(ノートパソコン)を外すだけも放電作業になります。ただそれだけでは、頑固な汚れのようにひと筋縄ではいかないこともあったりします。
リンク先のページでは完全な放電をテーマに、パソコン修理で実際に行っているパソコン部品リセット方法を公開しています。
回復ドライブを作ってください。
正常に起動するパソコンで回復ドライブを作ってください。
回復ドライブはUSBメモリで作成するWindows11のメンテナンス機能です。会社やご家庭にある正常に動作する他のパソコンで作成した回復ドライブを使ってトラブルの起きたパソコンをメンテナンスできます。
回復ドライブはWindows11とWindows10で相互利用できます。たとえば、Windows10で作成した回復ドライブをトラブルが起きたWindows11で使うことができます(その逆パターンもOKです)。ただし、Windows11は32ビットがありません。32ビットのWindows10で作成した回復ドライブを64ビットのWindows11では使えません。*ビットが違うと作業できません。
回復ドライブの作り方は Windows11、Windows10 でご確認ください。
液晶ディスプレイの故障でシステムの復元を行ったら、Windowsが起動しなくなってしまったトラブルを直した事例研究
同じ”システムの復元”なのですが、回復ドライブから作業したことでWindows起動トラブルが解決した事例研究です。回復ドライブを使っていたなら直せたトラブルが、使っていないために直せなかった……にはならないよう、メンテナンスするときはぜひ回復ドライブをお使いください。
回復ドライブから起動してください。
正常なパソコンで作成した回復ドライブをトラブルの起きているパソコンに接続して起動してください。
回復ドライブからの起動方法ですが、たとえば、DELLパソコンは電源ボタンを押してからキーボードの「F12」を連打してください。キーボードの矢印キーで回復ドライブのUSBメモリを選択してから、キーボードのEnterを押してスタートです。Surfaceは音量を下げるボタンを押しながら電源ボタンを押しますと回復ドライブ優先で起動します。
その他のメーカーパソコンはこちらのリンクからご確認ください。 NEC、富士通、東芝、Lenovo、DELL、HP 。もし上手くいかない場合はパソコンメーカー様に電話でご確認ください。詳しく教えてくれます。
こちらは注意点になります。回復ドライブからの起動でも、5回以上クルクルマークが回転している場合は、ハードディスク故障の可能性もあります。原因の切り分け方法は、回復ドライブから起動できないときの原因と対処法 こちらの記事をご確認ください。
回復ドライブのスタートアップ修復を実行してください。
回復ドライブから起動したら詳細オプション画面まで進んで、スタートアップ修復をクリックしてください。完了したら再起動してWindowsが起動するかどうかご確認ください。
スタートアップ修復とは、Windowsが起動できない深刻なレベルのトラブルが発生したときのために準備されているメンテナンスのひとつです。スタートアップ修復のプログラムがエラーを自動で発見し修復してくれますので、パソコンが苦手な方でもクリックひとつで簡単にメンテナンスできます。
ちなみに、回復ドライブからの起動後に、「Microsoft IME」、「トラブルシューティング」とクリックして進みますと詳細オプション画面になります。詳細オプション画面に「スタートアップ修復」のボタンがあります。次に「Windows11」、「シャットダウン」とクリックして完了です。
詳しい作業手順は Windows11回復ドライブを使ったスタートアップ修復の方法 でご確認ください。Windows11を使ってレポートしておりますが、Windows11をWindows10に読み替えていただければ操作方法は同じです。
回復ドライブのコマンドプロンプトを実行してください。
回復ドライブから起動したら詳細オプション画面まで進んで、コマンドプロンプトをクリックしてください。コマンドプロンプトの画面が開きましたら、「chkdsk c: /f」と入力して、キーボードのEnterキーを押してスタートしてください。
本来、コマンドプロンプトはケースバイケースで使い方が変わります。たとえば、料理の味がもの足りないときに、塩を足すのか砂糖なのか、それともおしょう油なのかはケースバイケースです。何でもかんでも、とりあえず塩を足すなんてスタンスでしたら、逆に味が壊れてしまうこともありますよね。
そのような感じで、意図もなくとりあえずコマンドを試してみようは、Windowsの起動トラブルを修復するつもりで、逆に壊してしまう恐れもあります。
ただし、「chkdsk c: /f」はエラーを直すだけのコマンドでして悪化はしません。ファイルシステムが正常でしたら、エラーが見つかりませんで終わるため、無意味な修正がありません。とりあえず試そうがOKな数少ないコマンドです。このコマンドの使い方や、その他お客様よりよくお伺いするコマンドについて Windows11/Windows10が起動しない、コマンドプロンプトの間違ったヤバイ使い方と修復方法 でレポートしております。コマンドプロンプトを試してみようかなという場合は、注意点もありますのでぜひご確認ください。
Windowsクルクルと自動修復を準備していますクルクルが終わらないトラブルを直した事例研究
こちらの記事は実際に「chkdsk c:¥ /f
」でWindows起動トラブルを直した事例です。ファイルシステムのエラーが原因で、Windowsが起動できないトラブルが起きていました。ファイルシステムのエラーは、クルクルが終わらないという症状限定ではありません。ブルースクリーンなどのWindows起動トラブル全般が対象になり、今回のトラブルも対象です。
回復ドライブの更新プログラムのアンインストールを実行してください。
回復ドライブから起動したら詳細オプション画面まで進んで、更新プログラムのアンインストールをクリックしてください。
詳しい作業手順は Windows11回復ドライブを使った更新プログラムのアンインストールの方法 でご確認ください。Windows11を使ってレポートしておりますが、Windows11をWindows10に読み替えていただければ操作方法は同じです。
更新プログラムのアンインストールとは Windows Update でインストールした更新プログラムをアンインストールするという機能です。今回のトラブルは Windows Update に失敗している可能性が高く、更新プログラムのアンインストールでトラブルが解決できます。
更新プログラムのアンインストールには「最新の品質更新プログラムをアンインストールする」と「最新の機能更新プログラムをアンインストールする」があります。「最新の品質更新プログラムをアンインストールする」は毎月配信される個々のプログラムです。「最新の機能更新プログラムをアンインストールする」は年に1回配信されるバージョンアップです。
まずは「最新の品質更新プログラムをアンインストールする」を実行して改善しない場合は、「最新の機能更新プログラムをアンインストールする」を実行してください。
もし更新プログラムのアンインストールで解決できない場合は、次のステップ(回復ドライブのシステムの復元を実行してください)にお進みください。*改善した場合は次のステップは不要です。
システムの復元をしたらWindowsが起動しなくなったトラブルの事例研究
こちらの記事は、Windows Update失敗が原因でパソコンの調子が悪くなり、システムの復元を行ったらWindowsが起動しなくなってしまった……という、トラブルを「更新プログラムのアンインストール」で直した事例です。
Windows Update失敗のトラブルはこの「更新プログラムのアンインストール」で直ります。
回復ドライブのシステムの復元を実行してください。
回復ドライブから起動したら詳細オプション画面まで進んで、システムの復元をクリックしてください。
詳しい作業手順は Windows11回復ドライブを使ったシステムの復元の方法 でご確認ください。Windows11を使ってレポートしておりますが、Windows11をWindows10に読み替えていただければ操作方法は同じです。
システムの復元は復元ポイントというバックアップ時の状態にプログラムを戻します。エラーを起こす前の正常なプログラムに戻りますのでトラブルが解決するという仕組みです。注意点としましては、システムの復元は一部のプログラムしか戻さないため(すべてを戻すわけではないため)矛盾が生じてしまうこともあり、状況が悪化してしまうこともあります。
特に復元ポイントの日時とWindows起動トラブルが起きた日時に関連性がない場合は、トラブルとは関係しない余計な作業になってしまう可能性もあります。日付に関連性がない場合はこの作業を試さないほうが良いでしょう。その他注意点は システムの復元を実行する前に知ってほしい 10 のこと でご確認ください。
ソフトウェアをインストールしたらWindows11が起動しなくなってしまったトラブルを直した事例研究
こちらの記事は、Windows Updateが起因しておきたWindows起動トラブルをシステムの復元で直した事例です。
復元ポイントの選択を間違えますと直すつもりで逆に悪化させてしまうという簡単な話では済まない事例でした。”復元ポイントの選択”に軸足をおきながら、システムの復元の使い方と注意点をレポートしております。