この記事の修復事例要約
- 症状:ソフト導入後、自動修復とBitLocker画面のループで起動しない。
- 原因:導入ソフトではなく、2週間前のWindows Updateによる不具合が潜伏していた。
- 診断:コマンドプロンプトでシステムファイルの更新日時を調査し、真の不具合発生日を特定。
- 解決策:回復ドライブを使用した「システムの復元」。
- 注意点:直近の復元ポイントは破損している状態。エラー発生前の「古い日付」を選択しないと悪化する。
「ソフトをインストールしたら、再起動後にBitLockerや自動修復画面が出て起動しない」
このトラブルに遭遇した時、ほとんどの方が「インストールしたソフトが合わなかったのかな?」「セーフモードでアンインストールすれば直るかな?」と考えます。
しかし、今回の修理事例は違いました。
実は、インストールしたソフトは無実でした。本当の原因は、ユーザーが気づかないうちに裏で起きていた「Windowsのシステム破損」であり、ソフトのインストールは単なる「引き金」に過ぎなかったのです。
このケースの恐ろしい点は、「直近の変更が原因だ」と思い込んでシステムの復元を行うと、破損した状態に復元してしまい、状況がさらに悪化(トドメを刺す)ことです。
このページでは、プロの修理現場で実際にどのように「真の原因」を特定し、どの「復元ポイント」を選んで解決したのか、その全プロセスを事例研究としてレポートします。
更新理由:2026年01月27日
修理内容はそのままで、注意点などを追記&手順書ではなく、実績ということが明確になる表現をAIで編集(ドキュメンタリー化)しました。
【目次:この修理事例のレポート構成】
- 直前にインストールしたソフトが犯人ではない?プロの診断視点
- コマンド画面で特定!トラブルの「真の発生日」を見抜く
- ここが運命の分かれ道。「システムの復元」の正しい選び方
- Windows起動トラブルでお困りの時は…(修理のご案内)
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Author : 齋藤 実
こんにちは!秋葉原で対面のパソコン修理を行っております。この記事は、実際の修理内容をもとにした「修理日誌」としての事例紹介です。「これなら自分で切り分けできそうか」、それとも「修理に出したほうが良さそうか」。その判断材料として、この実録が役立ったなら幸いです。
ITトラブルの現場をよく知る専門性を買われて、All About、Biz コンパス、ウイルスバスターチャンネルといった専門色の強い大手 WEB メディアでも活躍中。雑誌やラジオへ出演したこともあり。情報セキュリティマネジメント試験(国家試験)合格。
オレンジセキュアサービス株式会社 | 千代田区神田佐久間河岸70 第二田中ビル4B号 | 営業時間:8時00~20時00(予約制)年中無休 | 出張・持込み・宅急便 | PC修理・ウイルス駆除・データ復旧 | 法人定期保守


直前にインストールしたソフトが犯人ではない?プロの診断視点
「音楽編集ソフトをインストールしたら、再起動後にWindowsがおかしくなった」
普通なら、そのソフトが悪いと思いますよね?私もお客様から相談を受けた際、最初はそう疑いました。しかし、診断を進めると「そのソフトは無実」であることがわかりました。
実は、パソコン内部では2週間前からWindowsのエラーが起きていた(時限爆弾のような状態だった)のです。
たまたま今回ソフトをインストールしたことで、その爆弾が破裂しただけ。もしソフトを入れていなくても、次のWindows Updateやプリンター設定などで、いずれ必ず起動しなくなっていたでしょう。
なぜそう言い切れるのか?実際の診断画面をお見せします。
コマンド画面で特定!トラブルの「真の発生日」を見抜く
私たちは「回復ドライブ」というメンテナンス機能を使って、Windowsの裏側(コマンドプロンプト)を調査します。
まず、Windowsのシステムファイルが最後に書き換わった日付を確認します。ここが一番の証拠になります。
上の画像をご覧ください。お客様がソフトをインストールしてトラブルになったのは「今日」ですが、パソコンのシステムファイル(この画面に表示されているpagefile.sys)の日付は「2週間前」で止まっていました。
さらに詳しく調べると、Windows Updateに関連するフォルダ($WinReAgent)も2週間前の日付になっていました。
これにより、今回のトラブルのストーリーが見えてきました。
- × 間違い:今日の音楽ソフトが悪さをした。
- ◎ 正解:2週間前のWindows Updateで不具合が潜伏していた。今日ソフトを入れたきっかけで、表面化しただけ。
原因が「2週間前」にあるとわかれば、直す方法は一つ。「2週間より前の元気だった状態」に戻すことです。
ここが運命の分かれ道。「システムの復元」の正しい選び方
原因特定ができれば、あとは「システムの復元」という機能で時間を戻せば直ります。しかし、ここにとんでもない「罠」がありました。
以下の画面は、実際に表示された復元ポイント(戻れる日付)のリストです。
選択肢が2つあります。
- 上の日付(トラブル当日):ソフトを入れた直前の状態
- 下の日付(2週間前):Windows Updateが入る前の状態
もし、今回の原因調査をせずに「とりあえず直近に戻そう」として①を選んでいたら、Windowsは完全に壊れていた可能性があります。なぜなら、その時点ではすでに「時限爆弾(潜伏していたエラー)」が存在しているからです。エラーを含んだまま復元しても、状況が悪化するだけです。
今回は、事前の調査で「2週間前からおかしい」とわかっていたため、迷わず②の古い日付を選びました。
その結果、検査時間も含めてわずか15分程度で、データも消えることなく無事にWindowsが起動するようになりました。
今回の修復まとめ
「システムの復元」は強力な機能ですが、「いつに戻すか」の判断を間違えると致命傷になります。
ご自身で作業される際は、「トラブルが起きた日」ではなく、それより前の「確実に調子が良かった日」があるかどうかを確認してください。もし判断に迷う場合や、失敗してデータが消えるのが怖い場合は、無理せずプロにご依頼ください。
【補足】コマンドでCドライブが見つからない場合
回復ドライブでの作業中、Windowsが入っている場所が「Cドライブ」ではなく「Dドライブ」や「Eドライブ」に変わっていることがあります。
もし dir c:\ /a と入力しても pagefile.sys や Windows フォルダが見当たらない場合は、dir d:\ /a や dir e:\ /a と入力して、Windowsの中身が表示されるドライブを探してください。プロはこの「ドライブ文字のズレ」を最初に見極めてから診断しています。
【補足】修復後は
自分で直せたときに重要なポイントとしまして、データが重要な場合は、修復後にデータのバックアップが鉄則です。
システムの復元で2週間前に戻ったということは、トラブルの原因となった「2週間前のWindows Update」が適用される前の状態に戻っただけです。そのままにしていると、夜間に自動で同じアップデートが走り、また起動しなくなる可能性があります。
*修理の場合は、復旧後すぐに手動でWindows Updateを行い、「正常に更新が完了するか」を見届けるところまで行っています。