BitLocker回復キーを入力しても、更新プログラムのアンインストールがエラーになるときの原因

”更新してシャットダウン”をクリックしますと、Windowsアップデートのインストールがはじまります。
もし更新してシャットダウンをクリックした後から、ブルースクリーンといったWindows起動トラブルになってしまった場合は、Windowsアップデートがその原因と判断できます。
そのようなWindowsアップデートでトラブルが起きたときのために、Windowsのメンテナンスメニューに”更新プログラムのアンインストール”が準備されています。

もちろん、Windowsアップデートが原因ではないトラブルで、更新プログラムのアンインストールを行っても症状は改善しません。しかし、Windowsアップデートをアンインストールするだけの機能でして、エラーになって実行されない、というのは異常です。
*更新プログラムのアンインストールは実行されて当然の機能です。
ちなみに、更新プログラムのアンインストールには、”最新の品質更新プログラムをアンインストールする”と”最新の機能更新プログラムをアンインストールする”の2つのメニューがあり、どちらか片方がエラーになるのは正常です。

もし”最新の品質更新プログラムをアンインストールする”と”最新の機能更新プログラムをアンインストールする”の両方がエラーで実行できない場合は、Windowsアップデートのデータベースにアクセスできていないのがその原因です。
Windowsアップデートのデータベースにアクセスできなければ、何をインストールしたのか把握できず、アンインストールもできません。そのためエラーになります。
そしてWindowsアップデートのデータベースにアクセスできない原因は以下の3件になります。
- BitLocker回復キーの入力をスキップしている
- ファイルシステムのエラー
- データベースのエラー
この後で、それぞれの対処法についてレポートします。
対処法1:回復キーの入力画面が表示されたときは毎回入力する

パソコンの修理でよく聞く話としまして、回復キーを毎回入力するのが面倒だったので、入力せずに”このドライブをスキップする”から次に進んでいた、というケースが多いです。
”このドライブをスキップする”から次に進んでしまいますと、BitLockerの暗号化が解除されません。
BitLockerは暗号化でして、回復キーを入力して解除しないと、Windowsアップデートのデータベースにアクセスできないため、更新プログラムのアンインストールは実行されずにエラーになります。
ちなみに、コマンドの操作でBitLockerをオフにすることはできるのですが、回復キーを入力しただけではオフになりません。あくまでも一時的に解除されるだけです。
表現を変えますと、1度だけ回復キーを入力すれば、その後は回復キーの入力が不要になるわけではありません(BitLockerがオフになるというわけではありません)。回復キーを入力した時だけ、一時的に解除されます。
BitLocker回復キーの入力画面が表示されたときは毎回入力してください。入力しても更新プログラムのアンインストールがエラーになる場合は、次の対処法2にお進みください。
対処法2:コマンドプロンプトでchkdskを実行する

chkdsk c:¥ /f
”と入力して、Enterキーを押してください。ファイルシステムとは、データやプログラムといったファイルを管理する仕組みになります。
ファイルシステムにエラーがありますと、たとえば、データやプログラムにアクセスできなくなります。Windowsアップデートのデータベースにアクセスできなければ、更新プログラムのアンインストールは実行されずにエラーになります。
ファイルシステムのエラーは想定されているエラーのひとつでして、直すコマンドが準備されております。それがコマンドプロンプトの”chkdsk c:¥ /f
”です。
自動修復を準備していますをコマンドプロンプト”chkdsk c: /f”で修復した事例研究
こちらの記事は実際に”chkdsk c:¥ /f
”で、Windows起動トラブルを直した事例です。
お客様のほうで”更新プログラムのアンインストール”を試されたところ、エラーメッセージが表示されてメンテナンスができなかったということです。ファイルシステムのエラーが原因でしたので、”chkdsk c:¥ /f
”で直りました。
ちなみに、”chkdsk c:¥ /f
”はファイルシステムのエラーだけを直すコマンドです。悪化させてしまう心配がないため、気軽に試していただいて問題ありません。
もし”chkdsk c:¥ /f
”の後でも、更新プログラムのアンインストールがエラーになる場合は、次の対処法3にお進みください。
対処法3:その他のメンテナンスを試される

dism /image:c:¥ /get-packages
”と入力して、Enterキーを押しますと、この画像のようなWindowsアップデートの更新履歴が確認できます。Windowsアップデートのデータベースをコマンドプロンプトの”dism”で操作できます。
ちなみに、”dism /image:c:¥ /get-packages
”と入力して、Enterキーを押しますと、Windowsアップデートのデータベースへアクセスして更新履歴が表示されます。
もし正しいBitLocker回復キーを入力していて、ファイルシステムが正常でも(chkdsk c:¥ /f
済みでも)、Windowsアップデートの更新履歴が表示されない場合は、データベースが壊れてしまっています。
壊れてしまったデータベースを直すことができないため、その他のメンテナンスを試されて、Windows起動トラブルを直すことが次の解決方法になります。 自動修復でPCを修復できませんでしたでWindows11が起動しないときの修復方法 こちらの記事をお試しください。Windows起動トラブルの修復方法を包括的にレポートしております。