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Secure BootのリセットでWindows起動トラブルが解決
更新日 : 2023年02月12日 公開日 : 2023年02月12日
パソコンの電源を入れると、「Recovery」というタイトルに「Your PC needs to be repaired」メッセージが表示された青い画面で停止して、Windowsが起動しないトラブルを実際に直した事例研究です。
ちなみに、この「Recovery」というWindowsの青い画面で停止するトラブルですが、その原因はWindowsの起動に必要な設定ファイルのエラーがほとんどです。そして設定ファイルのエラーでしたら、回復ドライブから簡単に修復できます。
ところが、今回はWindowsの起動に必要な設定ファイルにエラーがなく、Secure Bootというパソコン部品側の設定でWindows起動トラブルが起きていました。そのため、Secure Bootのリセットだけで、無事Windows起動トラブルが直りました。
それでは”「Recovery」青い画面で停止してWindowsが起動しないトラブル”の原因をどのように調査して、解決していったのかを事例研究としてレポートします。
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*この記事は 当社実績ブログ の記事を事例研究としてレポートしています。たとえば、実績ブログは放電で解決できるような、作業難易度が簡単で誰でも試せるものを”どうやって直した”という結果だけレポートしています。そしてこの記事では、どのようにトラブルを調査して解決したという過程を中心に、パソコンが苦手な方でも試せるようにレポートしています。
「Recovery」青い画面で停止してWindowsが起動しないトラブルの調査方法
Secure Bootをオフにする作業手順
Windows トラブルでお困りの時は…
Author by 齋藤 実
IT トラブルの現場をよく知る専門性を買われて、All About、Biz コンパス、ウイルスバスターチャンネルといった専門色の強い大手 WEB メディアでも活躍中。雑誌やラジオへ出演したこともあり。
こんにちは、パソコンが苦手な人でも安全で簡単にできるトラブルシューティングを書きました。この記事がトラブル解決に役立ったならとても幸いです! ぜひご活用いただければと思います。
10周年の節目になりましてホームページを新デザインに移行中です。古いデザインのページもありまして大変申し訳ありません。東京、秋葉原のパソコン修理 オレンジセキュアサービス株式会社です。Ver.7.1
「Recovery」青い画面で停止してWindowsが起動しないトラブルの調査方法
ここでは、当社の実績ブログ Recovery your pc needs to be repaired を Secure boot のオフで修復した事例 を元に、どのように原因を調査して、トラブルを解決していったのかという過程をレポートします。
OSはWindows10です。Windows8からの”バージョンアップ”ではなく、Windows10で購入したものです。ある日突然、「Recovery」というタイトルに「Your PC needs to be repaired」メッセージが表示された青い画面で停止して、Windowsが起動しないトラブルが発生しました。
ちなみに、「Recovery」というWindowsの青い画面で停止するトラブルは、Recovery 「 Your PC needs to be repaired 」で起動しない時の対処法 でレポートしている通り、BCD(The Boot Configuration Data file)というWindowを起動するときに使われる設定ファイル(以下BCDファイル)のエラーが主な原因です。パソコン修理で受けた案件では、それ以外の原因は少数です。
実際の調査方法
メンテナンスのスタートは、回復ドライブからの起動です。
ちなみに、「Recovery」というWindowsの青い画面で停止するトラブルは、BCDファイルのエラーが主な原因です。BCDファイルがエラーになりますと、Windowsが起動に3回失敗したときに自動的にはじまる、Windows回復環境(いわゆるメンテナンスモード)がはじまりません。Windows回復環境に入れないため、回復ドライブからしかメンテナンスできません。
このページの画像は当社のパソコンの画像でしてイメージです(お客様のパソコンを撮影することはありません)。
ところが、回復ドライブからの起動に失敗して、ブルースクリーンが表示されてしまいました……。
回復ドライブのプログラムは正常なのに、ブルースクリーンが表示されるということは、パソコン部品側に何かが起きています。
回復ドライブのソフトウェアは正常ですから、パソコン部品側に何かが起きていると切り分けできます。そして具体的には、”パソコン部品が今だけ誤作動している一時的なトラブルが起きている”、”パソコン部品の故障”、”パソコン部品の設定エラー”のどれかが原因です。
論理的に考えますと、パソコン部品のリセットを行って、今だけ誤作動している一時的なトラブルをなくしておきますと、急がば回れで間違いありません。
パソコン部品のリセットは、電源ケーブル、バッテリー、ボタン電池、メモリ、SSD、ハードディスクを抜き差しして、今だけ誤作動している一時的なトラブルを解消します。
ただ、回復ドライブからの起動でブルースクリーンになる現象を過去に何回か見ておりまして、Secure Bootのトラブルが多いため、BIOS設定からSecure Bootをリセットしました。そして、Secure Bootのリセットだけで、無事Windowsが起動するようになりました。
Secure Boot Keysのクリア&インストールができないモデルは、Secure Bootをオフしてください。
実際に直したお客様のパソコンは、Secure Boot Keysをクリアできるモデルでしたので、Secure Boot Keysのクリア&インストールを行いました。*Secure Bootの設定を工場出荷の状態に戻しました。
Secure Bootのリセットは上級者向けのため、もし試されるならこの後でレポートしております Secure Bootをオフにする作業手順 をお試しください。
ちなみに、Secure Bootのリセットだけで解決しましたので、今回の原因は”パソコン部品の設定エラー”でした。このようなパソコン部品の設定エラーは、昔から珍しくなく、UEFIファームウェアの設定からBIOS(パソコン部品の設定画面)をリセットしたり、正しい設定にすることで改善するトラブルもあります。
Secure Bootをオフにする作業手順
Secure Bootは、信頼性のないプログラムの実行を防ぐ機能です。たとえば、信頼性のないプログラムといえばウイルスですが、Windows起動時にウイルスに乗っ取られるのを防いだりします。
ただ信頼性のない状態は、プログラムのエラーでも起こりうることです。正規のプログラムでもエラーが起きて信頼性のない状態になってしまいますと、ブロックされてしまいます。Secure Bootはウイルスをブロックする機能ではなく、信頼性のないプログラムなら何でもブロックします。
というのが、本来のSecure Bootの役割なのですが、今回のトラブルは、ブロックする側のSecure Bootが誤作動していました。そして、今回のように信頼性のあるプログラムをブロックしてしまう誤作動をする場合は、Secure Bootをオフにするしかありません。
Secure Bootをオフにする作業手順
Secure Bootはパソコン部品のBIOS画面で設定をオン・オフできます。UEFIファームウェアの設定ボタンをクリックして、パソコン部品のBIOS画面を開くこともできますし、キーボード操作でパソコン部品のBIOS画面を開くこともできます。
ちなみに、Dynabookは電源ボタンを押してから、キーボードの「F2」連打で、BIOS画面を開くことができます。BIOS画面はパソコンによって違いまして、Dynabookでしたら、Securityの項目をクリックして、Secure BootをDisableに設定してください。最後にセーブして完了です。
VIDEO
東芝パソコンのSecure Bootをオフにするだけの動画です!#shorts
この動画は、キーボードの「F2」からBIOS画面を呼び出して、Secure Bootをオフにする作業手順になります。
他のメーカーさんの動画はこちらのリンクからご確認ください。NEC 、富士通 、Lenovo 、DELL 、HP 。もし上手くいかない場合はパソコンメーカー様に電話でご確認ください。詳しく教えてくれます。
万が一、お困りの時は…
Windows が起動しないなどで困った…というときは、ぜひ当社のパソコン修理サービスにお任せください。 データを残したままのパソコン修理 の総合案内ページもぜひご確認ください。
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当社のパソコン修理は何が違うの? というご質問にお答えしました。言葉だけではどのような作業になるのかわかりにくい、コマンドプロンプトでの修理方法なども動画にしてあります。
よくある Windows 起動トラブルでしたら、回復ドライブのコマンドプロンプトから Windows システムを検査して直せます。コマンドプロンプトからの作業はパソコンの初期化(リカバリ)ではなく、そのエラーだけを直しますので、保存してある写真などのデータもインストールしたアプリも、無線 LAN などの設定も、そのまま残ります。こちらは Windows 起動トラブルを直した事例 です。当社の実績ブログ(カテゴリ:起動修復)が開きます。
なお、長年お使いのパソコンでしたら部品故障などの「寿命」が原因ということもあります。そのような重症なケースでもこのトラブルでしたら、当社の専用設備で大切なデータを救出できます。「なんとかデータだけでも残したい」という場合でも安心してお任せください。もちろん、データを救出した後で部品交換の修理も対応しています。データ復旧実績は 故障ハードディスクからのデータ救出実績 でご確認ください。上記と同じ当社の実績ブログが開きますが、こちらはデータ救出実績を集めたページになっています。
パソコン修理とデータ救出のご相談はお電話( TEL 03-5823-1870 電話受付は年中無休 8時 から 24時までです )又は メールフォーム からお気軽にお問い合わせください! 当社は IT の街、東京・秋葉原のオレンジセキュアサービス(株)です。おかげさまで2008年から営業しています。お持ち込みは対面で診断・修復作業をしておりまして 20 分から 60 分程度お立ち会いください。遠方の方からの宅急便も歓迎です。
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オレンジセキュアサービス株式会社
2006年に創業し、サーバ保守メンテナンスやセキュリティ対策の提案と施工、またウイルス駆除やデータ復旧といったトラブルレスキューを一貫して行ってきました。
出張サポートを基本としていますが、東京・秋葉原でパソコン修理などのお持ち込みサポートも小さな事務所で受け付けています。サーバや IT 業界の最新の情報を得るために(一社)ソフトウェア協会に加盟しています。
トラブルレスキューやセキュリティ構築、保守の実績としては、市町村、国公立大学、高校、上場企業、中小企業、特殊法人、一般のお客様と幅広くご利用いただいています。また大手 SIer、事務機器販売店、地域電器店の皆様の保守やサポートを代行しています。
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