0xc00000e9ループを解決したポイント

このページでは当社の実績ブログ 予期しないI/Oエラーが発生しました。青い画面で停止して、Windowsが起動しないトラブルの修復事例 をテーマに、どのように原因を調査して、トラブルを解決していったのかという過程を事例研究としてレポートしています。
そして、まずは今回のポイントをまとめたいと思います。
回復ドライブからも起動できなかった
今回、データがとても重要ということと、I/Oエラーというキーワードがありまして、最初にハードディスクに故障がないかを確認しました。
Windows To GoをベースにしたUSBメモリにS.M.A.R.T(ハードディスクの健康状態)を調べるソフトを入れてありまして、そのUSBメモリから起動しましたところ、こちらもエラーコード:0xc00000e9になりました。
念のため、Windows10で作成した回復ドライブと、Windows11で作成した回復ドライブを試してみても、エラーコード:0xc00000e9になりました。
当方で作成してあるWindows To Goも回復ドライブも他のパソコンでしたら通常通り起動します。つまり、ソフトは正常ですので、エラーを起こしている原因はパソコン部品側にあります。
パソコン部品のエラーは”恒久的な誤作動”と”一時的な誤作動”に分類できます。
そして放電などでリセットしても改善しない場合は”一時的な誤作動”ではなく、”恒久的な誤作動”(部品故障)と切り分けできます。
ハードディスクを取り外した状態(データがとても重要なためです)で放電のテストを行ってみました。それだけでエラーコード:0xc00000e9が解消されましたので、ハードディスクを取り付けました。その後は何事もなかったかのようにすんなりと起動するようになりました。
WindowsブルースクリーンとBitLocker回復ループを放電で解決した事例研究
こちらの事例研究は、パソコンの電源を入れるとブルースクリーンのエラーコードACPI BIOS ERRORが表示されていました。回復ドライブから起動したときもブルースクリーンのエラーコードACPI BIOS ERRORが表示されていました。放電で解決しました。
Windows起動時のエラーコードと回復ドライブ起動時のエラーコードが同じ場合は、一時的な誤作動の可能性が高そうです。
ちなみに、一時的な誤作動をすると、必ずエラーコード:0xc00000e9になるわけではありません。誤作動をしている電子回路によって症状が変化します。
一時的な誤作動の解決策について補足
今回は放電で改善しましたので、その他の作業は行っておりません。
もし放電で解決できなかったとしましたら、次にパソコン部品の設定をリセットしました。具体的には、Secure Bootのリセットです。
*パソコン部品の設定にエラーがあって誤作動する場合は、パソコン部品の設定をリセットすることで正常に動作します。Secure Bootのリセットは、そのようなパソコン部品の設定をリセットする作業になります。
ちなみに、Secure Boot Keysをクリアできるモデルでしたら、クリアすることでリセットできます。Secure Boot Keysの項目がなく、クリアできないモデルでしたら、Secure Bootをオフにすることでクリアできます。
放電やパソコン部品の設定リセットで改善する場合は、一時的な誤作動が理由でして、あくまでも故障ではないため、パソコン部品を交換しないでも正常に動作するようになります。
「Recovery」青い画面で停止してWindowsが起動しないトラブルをSecure Bootのリセットで直した事例研究
エラーコード:0xc00000e9はWindowsブートマネージャーのエラーなのですが、「Recovery」青い画面もWindowsブートマネージャーのエラーでして、こちらのケースではSecure Bootをリセットしまして無事に起動するようになりました。
ちなみに、回復ドライブから起動できない、という今回と一緒の現象もありました。
なぜ一時的な誤作動が起きるのでしょうか?
最近のノートパソコンは、バッテリー内蔵型が主流でして、ネジをすべて外して分解しないと放電できません。一時的な誤作動を予防したいと思われて当然です。
なぜ一時的な誤作動が起きるのでしょうか?というご質問は、そのような一時的な誤作動を予防したい、ということが含まれているのではないでしょうか。
しかし、パソコンの取扱いで予防することができないというのが実際のところでして、私の使っているパソコンでも一時的な誤作動を予防することはできません。
ただ頻発するようなことはありません。部品故障もそうですが、パソコンを使う上で起こりうるトラブルのひとつとお考え下さい。
ちなみに、放電で解決するような一時的な誤作動は昔からあります。電子回路がまったくの別物にならない限り、品質として良くなっていってもゼロにはならないと思います。
実際に0xc00000e9ループを解決した手順について
パソコンの電源を入れますと、エラーコード:0xc00000e9というWindowsブートマネージャーのエラー画面が表示されました。
Windowsブートマネージャーのエラーは、回復ドライブからしかメンテナンスできません。メンテナンスされるときは、回復ドライブを作成してください。回復ドライブはUSBメモリで作成するWindowsのメンテナンス機能です。会社やご家庭にある正常に動作する他のパソコンで作成した回復ドライブを使ってトラブルの起きたパソコンをメンテナンスできます。
回復ドライブの作り方や起動方法は Windows11、Windows10 でご確認ください。
実際の調査方法
データがとても重要ということと、I/Oエラーというキーワードがありまして、最初にハードディスクに故障がないかを確認しました。

こちらもエラーコード:0xc00000e9になりました。
念のため、Windows10で作成した回復ドライブと、Windows11で作成した回復ドライブを試してみても、エラーコード:0xc00000e9になりました。
回復ドライブは正常ですから、ソフトのエラーではなく、部品のエラーと切り分けできます。
まずは放電を試しました。放電の詳しい手順は、Windowsが起動しないときに放電を試したほうが良い? をご確認ください。

データがとても重要ということで、ハードディスクだけ外した状態で、回復ドライブから起動してみます。

エラーコード:0xc00000e9にはならず、メンテナンス画面にたどり着けました。一時的な誤作動ということがわかりましたので、電源オフしてハードディスクを取り付けました。
電源オンしまして、Windowsが無事に起動することを確認しました。