BIOS画面ループで起動しないPCの修復事例:Windows Boot Managerエラーの特定とコマンド修復

結論:回復ドライブ起動時の「ボタンが2つしかない」現象から、Windows Boot Managerの破損と特定しました。
処置:コマンドプロンプトで「bootrec /rebuildbcd」を実行し、データを保持したまま正常起動に成功しました。


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事例の要約:BIOSループの診断と修復

  • 症状:パソコンの電源を入れてもメーカーロゴ等の後にBIOS画面(設定画面)が表示され続け、Windowsが起動しない。
  • 原因:Windows Boot Managerの破損(Windowsへ起動処理を渡せていない状態)。
  • 診断:回復ドライブで起動した際、オプション選択画面のボタンが「トラブルシューティング」と「PCの電源を切る」の2つしか表示されない現象(通常は4つ)から特定。
  • 解決策:コマンドプロンプトにて「bootrec /rebuildbcd」を実行し、ブート情報を再構築。
  • 注意点:この症状で「システムの復元」を行うのは厳禁。Boot Managerエラーは直らず、システムの状態が過去に戻ることで不整合が起き、状況が悪化するリスクがあります。

本レポートは、パソコンの電源を入れても「BIOS画面(設定画面)」がループしてしまい、Windowsが起動しないトラブルの修復事例です。

診断の結果、原因は「Windows Boot Manager」のエラーという比較的単純なものでした。しかし、このトラブルは「単純だからこそ、対処を間違えやすい」という怖さがあります。事実、ネット上の一般的な情報に従って「システムの復元」などを行ってしまい、直せるはずの単純なエラーを複雑な故障へと悪化させてしまうケースが後を絶ちません。

そこで今回は、誰でも安全に原因を特定できるよう、「回復ドライブの画面表示(ボタンの数)」に着目した独自の診断方法と、データを消さずにコマンドだけで修復した全工程をレポートします。

更新理由:2026年01月27日
修理内容はそのままで、注意点などを追記&手順書ではなく、実績ということが明確になる表現をAIで編集(ドキュメンタリー化)しました。

  1. 診断の決め手:回復ドライブの「ボタンの数」に異常あり
  2. プロの調査プロセス:修復作業前の「安全確認」
  3. Windows起動トラブルでお困りの時は…

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診断の決め手:回復ドライブの「ボタンの数」に異常あり

今回のトラブル解決において、私が最も注目した「診断の決め手」から解説します。
お客様のパソコンをメンテナンス用のUSB(回復ドライブ)で起動させたところ、画面に表示されたボタンの数が足りないことに気づきました。

回復ドライブ起動時のオプション選択画面
実際の診断画面:ボタンが2つしかありません。通常はここに4つのボタンが並びます。

正常なWindowsであれば、ここには「デバイスの使用」などを含めた4つのボタンが表示されます。
しかし、今回は「トラブルシューティング」と「PCの電源を切る」の2つしかありませんでした。

これは「Windows Boot Manager(起動のバトンを渡す仕組み)」が壊れている時特有のサインです。
このサインを見逃して、「とりあえずシステムの復元をやってみよう」と見当違いの操作をしてしまうと、Windowsの中身が書き換わり、状況が悪化する恐れがあります。
今回はこの「ボタン不足」を確認できたため、最短ルートでの修復方針を固めることができました。

プロの調査プロセス:修復作業前の「安全確認」

BIOS画面しか表示されないパソコン
ご依頼時の状態:電源を入れても、このBIOS画面(設定画面)に戻ってきてしまい、Windowsが立ち上がりません。

原因は「Windows Boot Managerの破損」でほぼ間違いありませんが、プロの作業として、いきなり修復コマンドは打ちません。
もし他にも「データ破損」や「Windows Updateの失敗」が併発している場合、無理に起動させるとトドメを刺すことになるからです。

そこで、修復コマンド(bootrec)を実行する前に、データやシステムが無事かどうかを以下の手順で徹底的に調査しました。

1. データは無事か?(ファイルシステムの確認)

まずは、お客様の大切なデータが入っているCドライブの中身が見えているかを確認します。
コマンドプロンプトで内部を覗いたところ、ファイルやフォルダは綺麗に残っていました。これで「データは無事」と判断できます。

コマンドプロンプトによるファイル確認
データの生存確認:エラーが表示されることもなく、正常にファイルリストが表示されました。

2. システムの心臓部は正常か?(レジストリ確認)

次に、Windowsの設定情報が集まる「レジストリ」の日付(タイムスタンプ)を確認しました。
ここがおかしくなっていると、起動設定だけ直しても、Windowsは正常に動きません。確認の結果、日付の不整合もなく正常でした。

レジストリファイルの確認

3. 更新プログラムによる事故ではないか?

「パソコンの調子が悪く、強制終了したかもしれない」と伺っていたため、Windows Updateの記録も調査しました。
更新プログラムのインストール状況を確認しましたが、エラーを起こしている形跡はありませんでした。

更新プログラムの適用状況確認

4. 余計な復元ポイントがないか?

最後に「システムの復元」の履歴を確認しました。
ここを確認することで、システム全体が過去の状態に戻ろうとしていないかをチェックします。こちらも異常なしでした。

システムの復元ポイントの確認

調査結果と処置

以上の「4つの安全確認」を経て、今回のトラブルは「Windows Boot Managerさえ直せば、データも設定もそのままで完璧に直る」と確信が持てました。

コマンドプロンプトにて、ブート領域を修復するコマンドbootrec /rebuildbcdを実行。
再起動後、無事にWindowsのログイン画面が表示され、いつものデスクトップ画面が戻ってきました。

※補足

  • BitLocker(暗号化)の有無:
    最近のパソコンは「BitLocker」でドライブが暗号化されていることがあります。その場合、コマンドプロンプトでdir c:と入力しても中身が見えません。今回は暗号化がかかっていない状態だったため、スムーズに診断が進みました。
  • SSD/HDDの物理故障:
    BIOS画面ループの最大の原因は「記憶装置(SSDなど)の寿命・故障」です。回復ドライブで起動時にBIOS上でハードディスクが認識されていること(故障ではないこと)を確認して作業しています。