オレンジセキュアサービス株式会社

Windowsクルクルが1時間以上回り続けて進まないトラブルを直した事例研究

故障ハードディスクの取り外しでWindows起動トラブルが解決

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Windows11/Windows10のパソコンの電源を入れると、Windowsの起動を表現するアニメーションのクルクルマークが回転します。そして今回は、そんなWindowsのクルクルが1時間以上回り続けて進まない、Windowsが起動しないトラブルを直した事例研究です。

ちなみに、Windowsのクルクルが1時間以上回り続けて進まない原因は、ハードディスクの故障でした。256GBのSSDと1TBのハードディスク構成のパソコンです。お使いではないハードディスクが故障していました。故障ハードディスクを取り外して、無事Windows起動トラブルが解決しました。

それでは”Windowsクルクルが1時間以上回り続けて進まないトラブル”をどのように調査して、解決していったのかを事例研究としてレポートします。

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*この記事は 当社実績ブログ の記事を事例研究としてレポートしています。たとえば、実績ブログは放電で解決できるような、作業難易度が簡単で誰でも試せるものを”どうやって直した”という結果だけレポートしています。そしてこの記事では、どのようにトラブルを調査して解決したという過程を中心に、パソコンが苦手な方でも試せるようにレポートしています。

  1. Windowsクルクルが1時間以上回り続けて進まないトラブルの調査方法
  2. 故障ハードディスクは交換しなくても良いの?
  3. Windows トラブルでお困りの時は…
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作者の齋藤実の顔写真

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私は、パソコン修理を中心としたITサポートを秋葉原のオレンジセキュアサービス(2023年6月で15周年を迎えることができました)で行っております。この記事がトラブル解決に役立ったなら幸いです!

ITトラブルの現場をよく知る専門性を買われて、All About、Biz コンパス、ウイルスバスターチャンネルといった専門色の強い大手 WEB メディアでも活躍中。雑誌やラジオへ出演したこともあり。

Windowsクルクルが1時間以上回り続けて進まないトラブルの調査方法

Windows起動中のクルクルマークの画像

ここでは、当社の実績ブログ Windows10クルクルが終わらず起動しないトラブルの修復事例 を元に、どのように調査して解決していったのかという過程をレポートします。

パソコンの構成は、256GBのSSDと1TBのハードディスクを搭載しています。256GBのSSDにWindowsやデータがあり、1TBのハードディスクは未使用でした。ある日突然、Windowsクルクルが1時間以上回り続けて進まないトラブルが発生しました。

ちなみに、Windowsクルクルがずっと回り続けているトラブルは、Windows Updateに時間がかかっているだけというケースもあります。その場合はトラブルではなく、放置して待っていれば解決します。ただし、2018年以降に販売されているパソコンのスペックでしたら大きく時間がかかることはありません。30分以上待ってもクルクルが終わらないときはトラブルです。電源ボタン長押しの強制終了をして、メンテナンスを開始してください。

実際の調査方法

メンテナンスのスタートは、回復ドライブから起動しました。

Windowsクルクルが1時間以上回り続けて進まないトラブルの原因は、Windowsのエラーとパソコン部品のエラーのどちらかになります。その切り分けはとても簡単で、回復ドライブから起動できればWindowsのトラブルです。回復ドライブでも起動できない場合はパソコン部品のトラブルです。

回復ドライブから起動している画像
このページの画像は当社のパソコンの画像でしてイメージです(お客様のパソコンを撮影することはありません)。

今回のケースでは、回復ドライブからでも起動できませんでした。回復ドライブのプログラムは正常ですから、残る原因はパソコン部品のエラーと切り分けできます。パソコン部品のエラーには、今だけ誤作動している一時的なエラーと故障があります。

その切り分け方法はパソコン部品のリセットです。今だけ誤作動している一時的なエラーをなくします。具体的には、電源ケーブル、バッテリー、ボタン電池、メモリ、SSD、ハードディスクを外します。

放電している画像

これでパソコン部品がリセットされます。メモリ、ボタン電池、バッテリー、電源ケーブルの4点をパソコンに接続してください。

ちなみに、SSDとハードディスクはまだ取り外しておきます。もし原因が部品故障だった場合は、SSDまたはハードディスクの故障の可能性が高く、そんなことも想定して外しておきます。

SSDとハードディスクを外した画像

SSDとハードディスクを取り外した状態で、再び回復ドライブからの起動を試しました。今度は無事起動しました!きちんと動作しますので、パソコン部品に誤作動はない状態です。

ところが、SSDとハードディスクを取り付けて回復ドライブから起動したところ、クルクルが回り続けて起動しませんでした。原因は、SSDまたはハードディスクの故障になります。

まずはSSDを接続した状態(ハードディスクは外したまま)で、回復ドライブから起動してみます。問題なく、起動しました。

パソコンにSSDを接続した画像

今度はハードディスクを接続した状態(SSDは外す)で、回復ドライブから起動してみます。クルクルが終わらない現象を確認しました。ハードディスク故障が原因と切り分けできました。

パソコンにハードディスクを接続した画像

ハードディスクにデータを保存することはなかったということで、ハードディスクは未使用でしたので、取り外して完了です。

故障ハードディスクは交換しなくても良いの?

300GB未満のSSD搭載パソコンの多くは、1TBハードディスクを搭載してDドライブで販売しているケースが多いです。そもそも、300GB未満の容量では足りないという使い方のほうが多いかと思います。データの置き場用に1TBハードディスクが搭載されています。

しかし、ネット検索やたまに文書ファイルを作成するような使い方の場合は、120GBのSSDでも十分かもしれません。今回のケースでも、ハードディスクにデータを保存することはなく未使用でした。

もし未使用部品が壊れている場合は、新品部品に交換してもコストがかかるだけでもったいないです。SSDとハードディスクの構成で販売していても、使っているのがSSDだけでしたら、SSDだけ接続してあれば問題なく使えます。

そのような理由で、今回は新品ハードディスクに交換せずに取り外して完了です。もちろん、お客様にご確認いただいて、故障前と違いがなくこれでOKとのことでした。

SSD+ハードディスク構成の注意点

もしSSDのラベル(製品名などが書かれているシール)に"16GB"や"32GB"という文字がある場合は、キャッシュ用のSSDでして、SSD+ハードディスクのワンセットで動作しています。

ちなみに、SSDのラベルに記載の文字をネット検索しますと、該当製品の仕様が紹介されたWEBサイトにたどり着くかと思います。もしSSDの容量が"16GB"や"32GB"ですと、キャッシュ用のSSDです。

この場合は故障した部品を外しただけでは動作できません(あくまでもワンセットのため)。新パソコンの購入やパソコン修理が次の解決方法になります。