オレンジセキュアサービス株式会社

LinkStation 赤ランプ点滅(ファームウェア破損)の3つの対処法

E4、E6 のファームウェア破損の相談が多いです

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RAID の設定やバックアップ設定など LinkStation ( Terastation もトラブルの内容は同じです。LinkStation を Terastation に読み替えてください。)を操作するときは、NAS Navigator2 という専用ソフトをパソコンにインストールして遠隔操作します。そしてこのソフトを使えば LinkStation の健康状態なども取得でき、ほとんどの管理が行えるようになります。

ところが、NAS Navigator2 から遠隔操作できなくなるような重症といえるトラブルが発生することもあります。こうなると遠隔操作では健康状態などの情報が取得できません。そんな時は LinkStation の本体前面のランプを確認してみます。赤ランプが点滅していますので、その点滅回数で健康状態を把握することができます。

このページでレポートするのは E4、E6 のファームウェア破損です。症状としては OS の起動トラブルのようなものです。あくまでも OS トラブルのため、LinkStation に保存してあるデータは残っています。ちなみに、短い赤ランプ点滅を 4 回繰り返すのが E4、短い赤ランプ点滅を 6 回繰り返すのが E6 です。LinkStation といえばこのエラーのご相談が一番多く、代表的なトラブルではないでしょうか。

この E4、E6 のファームウェア破損は LinkStation 赤ランプ点滅トラブルの中で最も多く、類似するネット記事が多いかもしれません。そこでトラブルの現場で実際に起きている事例をもとに、LinkStation 赤ランプ点滅 ファームウェア破損の対処法で効果のある 3 つをレポートします。

*この記事は「パソコンが苦手な方でも安心してできるメンテナンス」を目指しています。秋葉原で対面のパソコン修理をしておりまして、お客様よりお伺いする話から、これは試していただきたいこと、これはやらないほうがよいことなどをまとめた超入門編のトラブルシューティングを書きました。

  1. E4、E6 のファームウェア破損とは?注意点も
  2. 再起動、放電
  3. LinkStation の時計調整
  4. 有線 LAN での接続
  5. もしお困りでしたら…
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作者の齋藤実の顔写真

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私は、パソコン修理を中心としたITサポートを秋葉原のオレンジセキュアサービス(2023年6月で15周年を迎えることができました)で行っております。この記事がトラブル解決に役立ったなら幸いです!

ITトラブルの現場をよく知る専門性を買われて、All About、Biz コンパス、ウイルスバスターチャンネルといった専門色の強い大手 WEB メディアでも活躍中。雑誌やラジオへ出演したこともあり。

E4、E6 のファームウェア破損とは?注意点も

LinkStation の写真
LinkStation も TeraStation もトラブルシューティングは同じです。

LinkStation には Linux という OS がインストールされています。そしてファームウェアとは LinkStation のプログラムであり、E4、E6 のファームウェア破損とは OS 起動トラブルみたいなものです。たとえば、Windows Update の後でパソコンの起動トラブルが発生したり、iOS アップデート後に iPhpne が起動しないなんてトラブルがありますが、同様の OS トラブルがこの E4、E6 のファームウェア破損です。

赤ランプ点滅の注意点についてですが、実は RAID 崩壊やハードディスク故障といった「かなり危険」な状態を表していることがあります。そのような危険な状態であれこれ試すと、むしろ壊してしまい、保存してあるデータが消えてしまう可能性があります。間違いなく、E4、E6 トラブルということをご確認ください。

赤ランプ点滅の確認方法ですが、E4、E6 は同じ短いリズムで点滅します。たとえば「チッチッチッチッ」4 回は E4 です。一定のリズムではない場合は要注意です。ちょっと長い点滅が入るとそれは 10 の位を表しています。たとえば「チカッチカッチッチッ」も 4 回ですが、「チカッ」のちょっと長い点滅 2 回は 10 の位のため、こちらは E22 でハードディスク故障です。かなり危険な状態だったりします。このような赤ランプ点滅のタイミングがポイントになります。

間違いなく E4、E6 の場合ですが、LinkStation 赤ランプ点滅(ファームウェア破損)のトラブル解決方法は、ファームウェアの更新です。ただスンナリ更新できないこともあるでしょう。もしファームウェアの更新がうまくいかないときは、以下の 3 つの対処法をお試しください。

なお、あくまでも E4、E6 のファームウェア破損は OS 側のトラブルであり、データはしっかり残っています。トラブル中はネットワークで共有しているデータにアクセスできませんが、解決すれば再びアクセスできるようになります。

それともしデータが不要でしたら、初期化という方法もあります(データは消えます)。データのバックアップさえあれば初期化のほうが間違いがなく、さらに短時間で済みます。

再起動、放電

LinkStation を休ませている写真
接触不良が原因もあり、ハードディスクを外すのも解決策です。

ちょっとした不具合があったときに再起動するというのはパソコンでも一般的です。再起動だけでスンナリ解決するトラブルは非常に多いです。スマホなどでも再起動だけで解決するトラブルが多いです。一時的にエラーを起こしているプロセスがあるかもしれませんのでまずは LinkStation の電源をオフして、再び電源オンしてください(再起動してください)。またファームウェアの更新が途中かもしれません。再起動後に LinkStation のファームウェアのアップデートもお試しください。

パソコンと連動している場合は電源が落ちないこともあり、LinkStation から LAN ケーブルを外しておいてください。またコンセントを抜いて強制的に電源オフすると違うトラブルが発生するかもしれません。必ずメーカー指定の方法で電源オフしてください。

再起動で直らない場合は放電で直るかもしれません。パソコンの起動トラブルでも放電だけで解決する起動トラブルがあります。放電は電源オフ後にコンセントを抜き、できれば 1 日以上放置して休ませます。

LinkStation の時計調整

時計のイメージ画像

パソコンのようなデバイスもネット家電のような IoT も時計がズレてしまうとトラブルの元です。これは LinkStation も同じです。ファームウェアの更新途中でエラーになっても不思議ではありません。

LinkStationの時計は NAS Navigator2 から調整できます。もし時計がズレていたら正確なものに変更し、LinkStation のファームウェアをアップデートしてください。

有線 LAN での接続

有線LAN

LinkStation のファームウェアをパソコンにダウンロードしてアップデートしたら失敗した…、このようなケースで多く見かけるのが無線 LAN での接続です。電波の状況で不安定になるのかもしれません。

LinkStation もそうですが、アップデートをかけるパソコンも有線 LAN で接続してください。隣のフロアなどで、無線 LAN で中継している場合も失敗するかもしれません。その場合は LinkStation と同じハブにパソコンを接続してファームウェアをアップデートしてみてください。