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ビデオカメラのデータを削除し、消してしまった時の対処法

ビデオカメラ

ビデオカメラを間違えて削除してしまった…

トラブルの現場を数多くみているといろいろなことがあります。たとえば「小さな子供がビデオカメラをピコピコ操作してたら、なぜかファイルが無くなっていた」、「録画データを消去した後でコピーを取り忘れていることに気付いた」、「運動会から戻り再生したところ、すべての録画データが消えていた」など。

心情としては、データが大変心配です。しかし、上記のように消えていたケースであっても、間違いで消去したケースでも、どのようなケースであっても削除直後であれば見えないだけでデータはきれいに残っています。ここはご安心ください。

むしろ焦ってしまい、うかつな作業を行ってしまうほうがリスクは残ります。あれこれ操作しているうちに、間違えてデータを壊してしまう恐れもありますので要注意です。まずは冷静になることが重要なポイントと言えるでしょう。

そこでビデオカメラを削除し、消してしまった場合、どのように対処すれば良いのでしょうか? 初動処理としては、まずは電源を落すということです。データは残っていますので、悪化させないことが肝心です。気持ちを整理し、冷静に考えられるようになったら、データ復旧ソフトを試してみましょう。

それではビデオカメラのデータを間違えて削除し、消してしまった場合の対処法を注意点も含めてご説明します。

作者の齋藤実の顔写真

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IT トラブルの現場をよく知る専門性を買われて、All About、Biz コンパス、ウイルスバスターチャンネルといった専門色の強い大手 WEB メディアでも活躍中。雑誌やラジオへ出演したこともあり。

こんにちは、パソコンが苦手な人でも安全で簡単にできるトラブルシューティングを書きました。この記事がトラブル解決に役立ったならとても幸いです! ぜひご活用いただければと思います。

10周年の節目になりましてホームページを新デザインに移行中です。古いデザインのページもありまして大変申し訳ありません。東京、秋葉原のパソコン修理 オレンジセキュアサービス株式会社です。Ver.7.1

削除したデータがなぜ残っているのでしょうか?

削除したデータがなぜ残っているのでしょうか?というご質問を多く受けます。仕組みを知らない限り、不思議なことです。しかし、ざっくりでもわかれば、データはきれいに残っていることが理解できますので、安心できるのではないでしょうか。

たとえばボールペンで書いた文字を消したいとします。実際には消すことができませんので、上からグニャグニャと塗りつぶし読めなくするしかありません。そしてデータを完全に削除しようとした場合もボールペンと同様で、そのデータをゼロで塗りつぶすしかありません。ちなみにゼロを書き込むことを「完全消去」と言い、企業のパソコン廃棄時などはこの完全消去を行い、情報漏洩を予防します。

ちなみに実際の動画データはこの画像のように記録されています。これらのファイルを完全に消すとすれば「00(ゼロ)」などで上書きするしかありません。そのような特殊なフォーマットをかけない限り、ファイルの実態は残っていますし、また壊れることもありません。

バイナリ

しかし、ゼロで塗りつぶすには相当の時間がかかります。ビデオカメラの場合は撮影のポジションと言いましょうか、撮影前に試し撮りを行うかと思いますが、このようなちょっとしたデータを消去するのに 10 分もかかるようでは、実際問題として使いものになりません。そこで普通に消去した場合は、データとして認識しなくなるだけで、ゼロで塗りつぶすことまではしません。これはパソコンでもその他マルチメディア媒体でも同じ仕組みです。

このように削除してしまったデータは認識しなくなるだけで、そのデータの記録はそのまま残っています。そして再びデータとして復元させることができるのです。

ただし注意点もあります。削除してデータとして認識しなくなれば、扱いはあくまでも空き領域となります。空き領域になってしまうと、そこに記録されている情報は保護されません。何かしらの理由で記録が上書きされてしまえば、完全消去と同じく、残っていた記録が潰されてしまいます。データを復元させることはできなくなり、アウトです。

つまり削除しただけであれば、データの記録が残っているため、再びデータに復元させることができます。ここはご安心ください。しかし、削除後は空き領域となり、潰されてしまう可能性があるため、取り扱いは要注意です。焦ってしまい、うかつな作業を行うと、間違えてデータを壊してしまう恐れもあります。取り急ぎは、電源を落して悪化を防ぎます。

ビデオカメラのデータ復旧について

「録画データを削除した」だけのケースは、市販のデータ復旧ソフトで録画データを復元させることができます。なお、ビデオカメラの機種によっては Windows の便利機能を使ってしまいドライブとして認識されないため、市販のデータ復旧ソフトでは作業すらできない場合もあります( Windows がドライブとして認識しないため、データ復旧の対象にビデオカメラが出てこない現象が起こる)。まずはお試し版で復元できるかどうか試してください。「データ復旧ソフト お試し版」でググると見つかります。

ちなみにですが、どのソフトが良いというのはありません。これは人間が設定を変えるなどコントロールできないためです。オートマティックの解析であり、もし失敗する場合はそのソフトで復元させる方法はありません。そして、もし失敗する場合は違うソフトを試すしかありません。なお、ソフト毎にプログラミングは違うでしょうから「こっちは失敗して、あっちは成功する」なんてこともあるかもしれません。

注意点については「うかつな作業だけはしない」ということです。まだデータは残っていますが、間違えて潰してしまえば復元できなくなりアウトです。ちなみにですが、市販のデータ復旧ソフトでは復元させられないケースもあります。ここは「できるできない」の話であり、そしてできないものは何をやってもできません。そこで違うソフトを試すのは「あり」ですが、無意味にあれこれ試し、悪化させてしまうというケースもあります。これは避けたいところです。注意点、その他の詳細は、当社のデータ復旧実績ブログから事例を踏まえてご説明します。

1.うかつな作業で悪化させてしまったケース

記事タイトル「 データ復旧ソフトで復元不可のビデオカメラのデータ復旧事例 」よりお客様談を掲載。
「録画データを間違えて全消去してしまった。すぐさま電源を抜いたので消去されてるとは思わなかった。しかし、電源を入れると録画データが空だった。電源を抜いたので故障かも?と思い、試しに録画してしまった。その後でデータ復旧ソフトを試したが 1件も復元されず。」

要点としては「電源を抜いたので故障かも?と思い、試しに録画してしまった」という部分です。後から録画してしまうと、その部分に残っていた記録が潰れてしまいます。データを削除してしまったときは、まずは冷静になることが重要なポイントと言えるでしょう。気持ちを整理し、冷静に考えられるようになったら、「データ復旧ソフトでの復元のみ」を試します。ちなみにですが、復元できない場合に違うソフトを試すのは「あり」です。

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2.後から録画してしまったケース

記事タイトル「 データ復旧ソフトで失敗したビデオカメラのデータ復旧事例 」よりお客様談を掲載。
「幼稚園のお子さんがビデオカメラで遊んでいた。取り上げると、いままで録画したデータがないことに気付く。さらに自宅のネコが録画されていた。撮影日時からいうと子供が操作したとしか考えられない。データ復旧ソフトを使ったが削除されたデータは復元できなかった。」

一番ご依頼の多いケースです。たとえば合計で 1 時間分の録画データを削除したとします。後から 1 分でも録画してしまうと基本的にはデータ復旧ソフトでの復元は不可です。ちなみにですが、この 1 分の影響を受けて壊れてしまったデータがあるとすれば、そのデータだけは取り出すことができません。まずはお試し版で復元できるかどうか試し、もし失敗する場合は当社のようなサポート会社へのご依頼をご検討ください。

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3.トラブルで消えていたケース

記事タイトル「 録画データが消えていたビデオカメラの復旧事例 」よりお客様談を掲載。
「子供の発表会があり、いつもどおり撮影。録画作業のみ行い、既存データを削除するなど他の作業は一切していない。ところが自宅に帰り確認すると発表会だけでなく、すべての録画データが消えていた。機械ものは苦手ではないものの、エラーメッセージなどが表示されたかどうかまでは記憶にない。」

消した記憶がなかったり、エラーメッセージが表示された後にデータが消えているような、ある日突然起こるトラブルの場合も基本的にデータ復旧ソフトでの復元は不可です。ただし状態が良いケースもあるため、まずはデータ復旧ソフトのお試し版を試し、もし失敗する場合は当社のようなサポート会社へのご依頼をご検討ください。

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