この記事の要約
- 症状:会社支給のPCでBitLocker回復キーを求められたが、管理している仕事用Microsoftアカウントにはキーが保存されていない。
- 原因:Officeのライセンスは「仕事用アカウント」、BitLocker回復キーは「個人用(または家族用)アカウント」というように、複数のMicrosoftアカウントが混在して設定されていた。
- 診断:「仕事用PCに個人のメールを使うはずがない」という先入観を捨て、過去に使用した全メールアドレス(個人・家族・共有)でMicrosoftアカウントにログインして有無を調査する。
- 解決策:ユーザー自身が個人用メールアドレスのMicrosoftアカウント内で回復キーを発見し、ロックを解除する。
- 注意点:Windows 10での後からのアカウント切り替えや、家族による初期設定代行などが原因で、本人の自覚がないまま個人アカウントに紐づいているケースが多い。
「会社のパソコンだから、会社のアカウントにあるはず」
そう信じて探したけれど見つからない……と、諦めかけていませんか?
実は、私たちのような修理の現場では、「仕事用のパソコンなのに、なぜか個人のMicrosoftアカウントに回復キーが保存されていた」というケースが後を絶ちません。
お客様ご自身も「まさか個人メールが紐付いているとは夢にも思わなかった」と驚かれる、典型的な「隠れ場所」です。
このページでは、実際にあった「アカウントのチグハグな設定(混在)」が原因で回復キーが見つからなかった修理事例と、そこから判明した「意外な探し方」をレポートします。
もしあなたが同じような状況なら、まだ回復キーは見つかる可能性があります。
更新理由:2026年01月27日
修理内容はそのままで、注意点などを追記&手順書ではなく、実績ということが明確になる表現をAIで編集(ドキュメンタリー化)しました。
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Author : 齋藤 実
こんにちは!秋葉原で対面のパソコン修理を行っております。この記事は、実際の修理内容をもとにした「修理日誌」としての事例紹介です。「これなら自分で切り分けできそうか」、それとも「修理に出したほうが良さそうか」。その判断材料として、この実録が役立ったなら幸いです。
ITトラブルの現場をよく知る専門性を買われて、All About、Biz コンパス、ウイルスバスターチャンネルといった専門色の強い大手 WEB メディアでも活躍中。雑誌やラジオへ出演したこともあり。情報セキュリティマネジメント試験(国家試験)合格。
オレンジセキュアサービス株式会社 | 千代田区神田佐久間河岸70 第二田中ビル4B号 | 営業時間:8時00~20時00(予約制)年中無休 | 出張・持込み・宅急便 | PC修理・ウイルス駆除・データ復旧 | 法人定期保守


今回の修理事例:会社PCの回復キーが「個人のアカウント」にあった理由
*画像はすべて当社のPCです。お客様の画面を撮影することは一切ありません。
「会社のパソコンだから、会社のメールアドレスにキーがあるはず」
そう思って探しても見つからず、途方に暮れてご相談にいらっしゃいました。
調査の結果、原因はお客様がパソコンを使う中で生じた「アカウントのチグハグな利用(混在)」でした。
「Office」と「回復キー」の保存先が別々だった
今回の事例における最大のポイントは、一つのパソコンの中で2つのMicrosoftアカウントが使われていたことです。
- ExcelやWord(Office):会社支給の「仕事用メールアドレス」で登録
- BitLocker回復キー:ご自身の「個人用メールアドレス」で登録
日常的にExcelなどを使う際は「仕事用アカウント」にサインインしているため、「このパソコンは仕事用アカウントで管理されている」と強く思い込んでしまいます。
しかし、実はパソコンの初期設定やWindows Updateのタイミングで、無意識のうちに「個人用アカウント」でログインしてしまい、そちらにBitLocker回復キーが自動登録されてしまうケース(チグハグな状態)が意外と多いのです。
なぜ「チグハグ」になってしまうのか?
特にWindows 10のパソコンをお使いの場合、購入後の初期設定や、その後のアップデートの際に「Microsoftアカウントへの切り替え」を求められることがあります。
その際、手元にあった個人のスマホのメールアドレスや、設定を手伝ってくれたご家族のメールアドレスを入力してしまうと、そのアカウントに回復キーが保存されます。
本人は「設定したつもりがない」ことがほとんどのため、トラブルになった時に「なぜここに!?」となるのが典型的なパターンです。
実際の調査プロセス(回復キー発見までの流れ)
当店では、お客様のスマホや予備のPCをお借りして、対面で一緒に回復キーを探します。
実際に見つかった際の流れを、画面のイメージと共に再現します。
ステップ1:まずは「仕事用アカウント」を確認
まずはお客様が「ここにあるはず」と考えていた、仕事用のメールアドレスでMicrosoftアカウントにサインインしていただきました。
しかし、デバイスの管理画面を確認すると……。
この画面を見て「やっぱりない、もうデータは戻らないのか」と諦めてしまう方が多いのですが、ここで調査を終わらせてはいけません。
ステップ2:思い当たる「個人用メール」で再調査
「可能性は低いと思いますが」と前置きしつつ、普段プライベートで使っているGmail(個人用Microsoftアカウント)でサインインしていただきました。
すると……。
「まさか、こっちに入っていたとは!」
お客様も驚かれていましたが、無事に回復キー(48桁の数字)を発見でき、その場でパソコンのロックを解除できました。
この事例からの教訓
BitLocker回復キーが見つからない時は、「自分の記憶」よりも「機械的な総当たり」が正解への近道です。
「このメールアドレスであるはずがない」という先入観を捨てて、ご自身だけでなく、設定に関わった可能性のあるご家族のアドレスも含め、すべてのメールアドレスでログインを試してみてください。
再発防止:回復キーがある「Microsoftアカウント情報」を管理・記録する
無事にWindowsが起動した後、最も大切なのは「このパソコンの回復キーは、どのアカウントに入っていたか」を記録に残しておくことです。
今回のトラブルの最大の原因は、普段使っている「Office用(仕事用)アカウント」と、裏で動いている「BitLocker用(個人用)アカウント」の区別がついていなかった点にあります。
【推奨する管理方法】
今回発見できた「個人用Microsoftアカウント」の「メールアドレス」と「パスワード」を、手帳やスマホ等に控えてください。
その際、単にアカウント情報を書くのではなく、「※このパソコンのBitLocker回復キー・管理用」とメモを添えておくと、将来また「仕事用アカウントにない!」と慌てずに済みます。
PCの入れ替えや故障時にも、このアカウント情報さえ管理できていれば、スムーズに復旧やデータ移行が可能になります。
この修理事例に関するよくある質問
- Q. 会社のパソコンなのに、なぜ個人のアカウントに回復キーがあるのですか?
- A. パソコンの初期設定やWindowsアップデートの際、手元にあった個人のメールアドレス(またはご家族のアドレス)でMicrosoftアカウントにログインしてしまったことが原因です。Officeは仕事用、BitLockerは個人用と、別々のアカウントに登録されるケースは珍しくありません。
- Q. どのアカウントを使ったか全く思い出せません。どう探せばいいですか?
- A. 「仕事用だから個人メールは使わないはず」という先入観を捨てることが重要です。ご自身のGmailやスマホのキャリアメールだけでなく、設定を手伝ってくれたご家族のメールアドレスなど、可能性のある全てのアドレスでMicrosoftアカウントへのログインを試してください。