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NAS のデータ復旧を大実験!仕組みを大公開

筐体の故障なら超簡単に NAS のデータが復旧できます!

RAID でもシングルでも理論は同じです

nas

部門の共有データを NAS で管理していたが、コントローラ異常の故障でデータが開けない… 故障に強いと聞いて予算を取っての RAID モデルだったので、データだけでも生かす方法はないのでしょうか?

RAID ・シングル問わず、筐体だけの問題なら簡単に復活できます! またこちらレベルは高くなりますが OS などのシステム側の障害でも復活は可能です。

なぜなら、筐体の故障であれば交換すれば良いだけです。また NAS は OS とデータが別々に管理されているため、OS のトラブルなら正常に戻せば良いだけです。

NAS は直せないと考える方が多いのですが、実はそのトラブルは簡単に直せるかもしれません。なお、LinkStation、TeraStation、LAN DISK といった売れ筋の NAS や半自作のような NAS であってもだいたいは同じ仕組みです。

ただしデータエリア側の障害とハードディスク故障の場合は「データを引っこ抜く」しか手段が残っていないため、当社のように環境が整っていないと正直なところ復旧は不可です。

それではどのようなケースであれば NAS のデータを復旧できるのでしょうか? またそのデータ復旧方法は? 以下の構成で復旧方法をレポートします。

  1. NAS データ復旧の概要
  2. データ復旧の準備作業
  3. NAS のデータ復旧を大実験!
  4. 万が一、NAS からデータを救出できないときは

NAS データ復旧の概要

星の数ほどの種類があり、モデルにより違いもありますが基本的な考え方は同じです。NAS は LAN 上のパソコンからのリクエストを待ったり応答するなど、機器自体が自立して処理できなければ機能しません。そのためには OS とアプリケーションが必要です。また自立して動作できる部品での構成が必要です。つまり小さなサーバーマシンと呼べるでしょう。

そして NAS を解剖すると、実際に動作するハード面では CPU、メモリ、通信、USB の機器で筐体が構成され、そしてソフト面では OS がインストールされているパーテーションとデータを保管するパーテーションで構成されています。パソコンで C ドライブ、D ドライブと分かれているものがありますが、まったく同じ仕組みです。

NAS 本体の画像
パーテーション

そこでコンピュータ全般のトラブルで考えてみましょう。もしメモリの故障でピーピー鳴り起動できない場合は、メモリ交換で復活します。このようにハード面の故障は単純で、壊れたものを正常なものに交換修理すれば復活します。また OS トラブル発生時はリカバリ(初期化)で再び起動するようになります。もちろん、OS のインストールされている C ドライブは購入時の状態に戻りますが、D ドライブはリカバリの影響を受けないのでデータはすべて残っています。

なお、データエリア側(ここでいうDドライブ)の障害の場合だけは復活できません。たとえば D ドライブが「フォーマットされていません」や「ファイルまたはディレクトリが壊れているため」エラーで開かない場合、ハードや OS が正常であってもそのドライブのデータにはアクセスできなくなります。フォーマットすることにより、そのドライブは使えるようになりますが、データは消失してしまいます。またハードディスクが壊れている場合も復活はしません。これらは「データを引っこ抜く」しか手段が残っていません。そして当社のように環境が整っていないと作業不可です。

まとめますと、NAS を大別すると筐体 + OS + データの構成であり、筐体と OS のトラブルであれば直せる余地があります。そしてデータエリアのトラブルについては、専門の環境が必要であり、一般的な環境では作業不可です。大きく3パターンの障害がありますが、2パターンは一般的な環境でもデータを復旧させることができるのです。

データ復旧の準備作業

流れとしましては、管理ソフトや本体のエラーランプから原因を把握し、そしてデータエリア以外のトラブルの場合は、ハードディスクの検査を行います。ハードディスクに故障がなければ復旧を試します。

まずは管理ソフトや本体のエラーランプから、筐体の故障又は OS などのシステム障害であることを確認します。これは原因がわからず、とりあえずの対処をしてしまっては、逆に壊してしまう恐れもあるためです。*エラーランプ説明ページのリンクをこのページ下に貼ってあります。

次にハードディスクの検査を行います。ハードディスクが壊れている場合は、通電時間が長ければ長いほど故障が進み、悪化させてしまう恐れもあります。直すつもりが結果としてデータを壊してしまう恐れもあり、必ず検査してください。NAS のハードディスク検査方法については、NAS を認識しない、アクセスできない時の対処法 LinkStation、TeraStation、LAN DISK のコラムで確認してください。

NAS のデータ復旧を大実験!

冒頭で「筐体だけの問題なら簡単に復活できます」と紹介しました。実際にどれだけ簡単なのか、NAS のデータ復旧を実験してみましょう。ここでは Linkstation を使います。

具体的には、Linkstation LS-WX2.0TL/R1 にコントローラ異常の故障が発生したと仮定し、ハードディスクを LS-WX1.0TL/R1 に乗せ換えます。さて正常に動作するのでしょうか??? なお、本体のエラーランプでコントローラ異常を確認し、ハードディスク検査OKとします。ここでは手順を省略しますが、必ず情報収集及びハードディスク検査してください。

ちなみに LS-WX2.0TL/R1 と LS-WX1.0TL/R1 では名称がちょっと違いますが、内臓ディスクの大きさが違うというだけで LS-WX△△TL/R1 間であれば同じモデルです。

NAS

LS-WX2.0TL/R1 RAID1(ミラーリング)1TB×2台 を NAS Navigator2 でアクセスした画面です。RAID1 なので 1TB(917.1GB)と認識しています。データに支障がないことを確認するため、0.2GB 分のデータを保存してあります。こちらにコントローラ異常が発生したと仮定し、もう片方の Linkstation へハードディスクを乗せ換えます。

LS-WX2.0TL/R1

ハードディスクを LS-WX1.0TL/R1 に乗せ換えた画面です。RAID1(ミラーリング)500GB×2台 なので WX1.0T なら 500GBが標準です。ちゃんと 1TB(917.1GB)と認識しています。保存してある 0.2GB 分のデータもちゃんと認識しています。画面からもわかるとおりエラーはありませんが、念のため動作検査し、問題はなくOKです。実験は大成功です。

LS-WX1.0TL/R1

企業であれば予算を取って、複数台同時に購入しているかと思います。もしエラーコードが「コントローラ異常」、「基板故障」、「ファンエラー」、その他筐体のトラブルの場合はハードディスクを取り出し、他の筐体に接続してください。これでデータにアクセスできます。ハードディスクの乗せ換えだけで復旧できるのですから超簡単です。

ただし、モデルが違う場合は筐体内部の部品が違うかもしれません。もし CPU、メモリ、通信、USB の部品で異なるものがあれば、それに合ったドライバが必要であり、その場合は正常に動作しません。そのため、ハードディスクは必ず同じモデルに乗せ換えてください。