この「 黒い画面でカーソルが点滅 」トラブルは、ハードディスクの持つ情報が壊れてしまったときに発生するトラブルのひとつです。偶発的に書き換わってしまったか、またはハードディスクの物理的な故障で発生します。ちなみにハードディスクは「起動に必要な Windows プログラムがハードディスクのどの場所に保存されているか」や「パーテーションの位置情報」などの基本的な情報を持っています。
そこでこのトラブルは Windows やアプリケーションなどのソフトウェア・トラブルではないため、パソコンメーカーのサポートへ相談すれば、論理的・物理的な障害を問わず「ハードディスクの故障」として対応してくれるようです。保証期間であれば無料でパーツ交換してくれます。ちなみに保証期間外の場合は 4万円前後くらいが相場です。
ハードディスクの持つ情報が壊れてしまったときに発生するトラブルはこの「 黒い画面でカーソルが点滅 」トラブルだけではありません。既にコラムで紹介している「 NTLDR is missing 」、「 A disk read error occurred 」、「 invalid system disk 」、その他、数多くあります。しかしながら、「 黒い画面でカーソルが点滅 」トラブルは別格です。
なぜかというと、ほとんどのエラーはパソコンが起動するために必要な Windows プログラムを見つけられないために起こります。そしてエラーメッセージは違ったとしても、回復コンソールから Windows プログラムの保存場所を再登録してあげるという同じ処置で対処できます。
ところが「 黒い画面でカーソルが点滅 」トラブルは、回復コンソールから Windows プログラムの保存場所を再登録しただけでは、修正できません。これは保存場所に関する情報が壊れてしまっているのです。
たとえばイメージとしての話ですが、教えてもらった住所に訪問したら、違う人の家だったとします。電話で確認したら「1丁目」ではなくて「2丁目」ということでした。この場合は地図を見て正しい住所へ訪問できます。そしてこれは「 NTLDR is missing 」などのエラーです。正しい住所を再登録してあげれば、起動することができるようになります。
またデータのバックアップを持っていて、かつ保証期間が切れてしまった場合は、ハードディスクを交換する都合上 4万円前後と高額になってしまいます。そのため、まずリカバリを行って修復を試します。ただし家電量販店で販売されているリカバリ時にキーボードの「F11」ボタンなどを押し、裏メニュウを呼び出すタイプのパソコンは、リカバリ CD を作成していないと、失敗する可能性もあります。まず試してみて、ダメならパソコンメーカーのサポートを利用します(又はパソコンを買い換えます)。