オレンジセキュアサービス株式会社

Windows11の初期設定を行う前にお読みください!

Windows11初期設定の注意点

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パソコン修理でご依頼いただいたときに、修理されるよりも新パソコンの買い替えがベストということもあります。

そこで今回は、パソコン修理ではなく、買い替えされるお客様のフォローとしまして、Windows11を購入したときの初期セットアップの注意点についてレポートしたいと思います。

ちなみに、Windows11パソコンを買ってきまして電源を入れますと、Wi-Fi(または有線LAN)の接続を求められます。Wi-Fiに接続しますと、更新作業が開始されますのでしばらくお待ちください。

そして更新作業が完了しますと、このページのテーマでもあります”Microsoftアカウント”の設定を求められます。

この”Microsoftアカウント”がくせ者でして……もしMicrosoftアカウントってなんだろう?みたいな初耳の場合は、Windows11の初期設定を行う前にお読みください!

*”Microsoftアカウント”をご存じの場合は、新ネタはないかと思います。確認という意味でお読みいただければ幸いです。

  1. そもそもMicrosoftアカウントとは?
  2. メールアドレスは長期で使う予定のものを!
  3. パスワードは強度が強いものを!
  4. 念のため、officeについて
  5. まとめ:Windows11初期設定時にメモを残したいこと
  6. Microsoftアカウントを使い回しても良いですか?
  7. 万が一、お困りの時は…

*この記事は「パソコンが苦手な方でも安心してできるメンテナンス」を目指しています。秋葉原で対面のパソコン修理をしておりまして、お客様よりお伺いする話から、これは試していただきたいこと、これはやらないほうがよいことなどをまとめた超入門編のトラブルシューティングを書きました。

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私は、パソコン修理を中心としたITサポートを秋葉原のオレンジセキュアサービス(2023年6月で15周年を迎えることができました)で行っております。この記事がトラブル解決に役立ったなら幸いです!

ITトラブルの現場をよく知る専門性を買われて、All About、Biz コンパス、ウイルスバスターチャンネルといった専門色の強い大手 WEB メディアでも活躍中。雑誌やラジオへ出演したこともあり。

そもそもMicrosoftアカウントとは?

Windows11パソコンの画像

Microsoftアカウントは、Windows開発元のMicrosoft社が提供するクラウドのサービスを利用するためのアカウントです。

Microsoft社のクラウドサービスには、たとえば、onedriveというデータをバックアップできるストレージがあります。利用するときにMicrosoftアカウントを使ってサインインします。

そんなMicrosoftアカウントをWindowsに設定することで、Microsoft社のクラウドサービスをシームレスに利用できるようになります。

ちなみに、Windows11は初期セットアップの際に、Microsoftアカウントを設定するように求められます。その重要性の説明はなく、ただ漠然と入力を求めてきます。そのため、面倒なので適当に設定したという話を多くお伺いします。

ここで問題もありまして、Microsoft社のサービスを利用していない場合でも、Microsoftアカウントでofficeのライセンス管理などを行っていたりします。つまり、自分の気付かないところでMicrosoftアカウントを使っているケースもありまして、適当にしてしまいますと足元をすくわれてしまうこともあります。

特にWindowsエラーのメンテナンスでは、Microsoftアカウントを忘れておりますとアウトという場面もあります。

たとえば、Windowsを初期化しますと、Microsoftアカウントからofficeをダウンロードして再インストールする必要があります。Microsoftアカウントがわからなくなってしまいますと、officeを買い直す必要がありまして高額な出費になってしまいます。

また、最近のパソコンはBitLockerという暗号化が搭載されているモデルが多く、メンテナンスに必要な回復キーがMicrosoftアカウントに保管されております。パソコン修理の現場では、回復キーが不明でデータを残す修理ができないケースもあります。

Microsoft社のサービスを利用していない場合でも、Microsoftアカウントが必要になる場面もありまして、しっかりと管理していただければと思います。

メールアドレスは長期で使う予定のものを!

Microsoftアカウントは、既にお使いのメールアドレスを登録します。

ここで問題点もありまして、引っ越し前のインターネットプロバイダーで契約していたメールアドレスをMicrosoftアカウントに使っていて、失効してしまったというケースもあります。

ポイントとしましては、メールアドレスは長期で使う予定のものを選定して使ってください。

*上級者向けみたいな話になってしまいますが、事前に携帯電話番号を登録されているなど、条件がそろっている場合は、失効していても後から変更できたりします。Microsoft社のクラウドサービスを利用される場合は、必要事項をしっかりと登録しておきたいところです。

パスワードは強度が強いものを!

Microsoftアカウントは、あくまでもMicrosoft社が提供するクラウドサービスを利用するためのアカウントです。インターネット上で強度の低いパスワードを使ってしまいますと、ハッキング被害につながる恐れもあります。

たとえば、推測されてしまいそうな強度の低いパスワードを使っていまして、Microsoftアカウントがロック状態のお客様もいらっしゃいました。ロックは申請することで解除できたものの、officeがなくなっておりました。

Windows11の初期セットアップを行いますと、Microsoftアカウントでの設定を求めてきます。あくまでも、クラウドで使っているMicrosoftアカウントをパソコンに設定するものでして、パスワードは英数ランダムな文字列で、できる限り長いものを設定してください。

ちなみに、複雑なパスワードを設定しますと、Windowsを起動するたびに入力するのが面倒……と思われるかもしれません。

しかしながら、パスワードを設定しますと、次にPIN(暗証番号)の設定を求めてきます。このPINはお使いのパソコンでしか使いませんので、簡単なものでも問題ありません。さらにWindows起動時のサインイン方法をPINにできますので、パスワードにつきましては必ず強度が強いものにしてください。

念のため、officeについて

ExcelやWordなどのofficeですが、初回利用時にセットアップの画面が表示され、officeカードに記載されたプロダクトキーの入力を求められます。このセットアップ時に、Microsoftアカウントへライセンス情報が登録されます。

ちなみに、Windows7まではパソコンと一緒に再インストール用のDVDが同梱されていました。Windows10からMicrosoftアカウントを使う仕組みになりました。

たとえば、Windowsを初期化しますと、Microsoftアカウントからofficeをダウンロードして再インストールする必要があります(Windows7まではDVDから再インストールしておりました)。officeのエラーなどが理由でofficeの再インストールが必要な場合も同じく、Microsoftアカウントからofficeをダウンロードします。

まとめ:Windows11初期設定時にメモを残したいこと

Windowsエラーのメンテナンスでは、Microsoftアカウントを忘れておりますとアウトという場面もあります。セットアップ情報はメモに残していただければと思います。

具体的には、Microsoftアカウントで登録したメールアドレスとパスワード、officeプロダクトキーの登録の有無、officeのライセンス認証で使ったMicrosoftアカウント(メールアドレスとパスワード)のメモになります。

ちなみに、officeプロダクトキーの登録の有無ですが、最近のパソコンの中にはセットアップ(プロダクトキー登録)の儀式がなく、そのまま使えるモデルもあります。*セットアップの儀式のないモデルはMicrosoftアカウントに保存されません。

それとWindows11で設定したMicrosoftアカウントとは違うMicrosoftアカウントをofficeに使うこともできます。たとえば、Windows11はインターネットプロバイダーのメールアドレスで、officeはgmailなど。

そのような複雑な運用方法になっている場合もありまして、officeのライセンス認証で使ったMicrosoftアカウントもメモに残していただければと思います。

Microsoftアカウントを使い回しても良いですか?

パソコンを3台持っているのですが、1つのMicrosoftアカウントをそれぞれのパソコンで使っても良いですか?というご質問もあります。

Microsoftアカウントのほうで、3つのパソコンを認識して整理しております。利用者側のほうで使い分ける必要はありません。

ただハッキング被害なども見ておりますと、複数のメールアドレスをお持ちでしたら、念のため、使い分けされるのもありかと思います。