オレンジセキュアサービス株式会社

回復コンソール(特にchkdsk)でデータ消失も。その注意点。

データ復元

回復コンソールをうかつに使うと大変なことに

回復コンソールは、Windows の起動トラブルを直す、修復ツールです。たとえば「 A disk read error occurred 」や「 NTLDR is missing 」、その他のエラーメッセージでパソコンが起動しないときに、回復コンソールを使い、その原因を修復します。

ところが修復するために回復コンソールを使ったところ、状態をさらに悪化させてしまうことも。もしパソコンのパーツが故障している場合は、正常に動作しないので、想定外の結果を招くこともあるのです。

ちなみに回復コンソールの中でも chkdsk コマンドは、OSからデータまですべてを検査し修復するので、もしパソコンパーツに誤作動が発生すると、最悪の場合はデータを消失してしまうことも…

このようにうかつに使うと大変なことになってしまうため、回復コンソールから修復を試すときに、何をどのように注意すれば良いのか? をご説明します。

*保存してある大切なデータについては、当社で救出が可能です。すぐにデータを救出したい… 大切なデータなので失敗したくないなど、お困りの際はご相談ください。

作者の齋藤実の顔写真

Author by

IT トラブルの現場をよく知る専門性を買われて、All About、Biz コンパス、ウイルスバスターチャンネルといった専門色の強い大手 WEB メディアでも活躍中。雑誌やラジオへ出演したこともあり。

こんにちは、パソコンが苦手な人でも安全で簡単にできるトラブルシューティングを書きました。この記事がトラブル解決に役立ったならとても幸いです! ぜひご活用いただければと思います。

10周年の節目になりましてホームページを新デザインに移行中です。古いデザインのページもありまして大変申し訳ありません。東京、秋葉原のパソコン修理 オレンジセキュアサービス株式会社です。Ver.7.1

回復コンソールを使用する前に! パソコンの故障は要注意

パソコンのパーツ故障が原因で Windows を壊してしまい、起動しなくなることがあります。この場合は、回復コンソールで修復中にその故障したパーツが誤作動してしまい、データを消失してしまうこともあるのです。

そこで回復コンソールを使用する場合は、パソコンのパーツに故障がないか? をしっかりと検査することが大切です。そしてもし故障が発見された場合は、回復コンソールを使ってはいけません。あくまでも、パソコンパーツに故障が発見されない場合のみ回復コンソールから Windows の起動トラブル修復を試します。

検査のポイントとしては、まずハードディスクです。異音がするなど五感で感じる症状が出ている場合、回復コンソールやすべての作業が厳禁です。また五感で感じない故障もあるので、検査プログラムでしっかりと検査します。この場合もエラーが表示される場合は、回復コンソールやすべての作業が厳禁です。

データを読み書きする「 CPU やメモリ」が故障していると、誤作動することもあり、検査プログラムでしっかりと検査します。もしエラーが発見された場合は、パーツを交換するまで、回復コンソールは厳禁です。なお、パーツ交換しないで修復を試すと、最悪はデータを消失してしまうこともあります。

1. ハードディスクの注意点

トラブル前に無かった「音」がパソコンから聞こえる場合は、修復作業ができません。むしろデータの記録面を傷つけてしまうと、取り出せたはずのデータも取り出せなくなるので、修復作業は厳禁です。

ヤケドするぐらいハードディスクが高温になるケースもあり、この場合も、修復作業ができませんし、修復作業は厳禁です。なお、ハードディスクの取り出し方法がわからない方は、パソコン本体の表面を触ってください。外を触って「温かい」と感じるなら、中の温度は高温と判断して間違いないでしょう。

上記のように五感で感じる故障もあれば、五感で感じない故障もあります。そのため、ハードディスクに異常を感じなくても、検査プログラムでしっかりと検査します。

なお、五感で感じる故障がなく、検査プログラムでOKが表示される場合は、その他パーツも検査してから、回復コンソールで修復を試します。

2. その他パーツの注意点

CPUやメモリに故障があり、万が一回復コンソール実行中に誤作動が発生すると、データを消失してしまうこともあります。五感で故障を感じることができないパーツなので、検査プログラムでしっかり検査することが大切です。

なお、ハードディスクに故障がなく、その他パーツも検査プログラムでOKが表示される場合は、回復コンソールで修復を試します。

故障が発見された場合の注意点

このページは「回復コンソールを実行する前に、パソコンパーツの故障を検査する」という視点で書きました。これはパソコンパーツが正常であるかを確認することがとても重要なためです。なお、もし故障パーツに気付かず回復コンソールを実行してしまうと、修復するつもりが状態をさらに悪化させてしまいます。

それでは、故障が発見された場合どのようにすれば良いのでしょうか? この場合は、自力での解決をあきらめたほうが良いでしょう。

というのも、故障パーツを交換し誤作動がなくなっても、まず「 A disk read error occurred 」や「 NTLDR is missing 」、その他のエラーは直りません。あくまでも、故障パーツが原因で Windows が壊れてしまったため、故障パーツを修理後に回復コンソールでの修復が必要なのです。

もちろん、回復コンソールで100%修復できれば、故障パーツを交換する価値もあるのですが、プログラムやファイルシステムの壊れ具合によって、修復の成功率は大きく変わるというのが実際のところです。そこでもし回復コンソールによる修復に失敗した場合、パーツ費用が無駄になってしまうので、自力での解決をあきらめたほうが良いでしょう。

なお、故障したパーツを交換する場合ですが、自分で作業することがポイントです。これはパソコンメーカーや販売店に修理を頼むと、初期化されてしまいデータを消されてしまうためです。回復コンソールから修復を試すためパーツを交換するのに、初期化されてしまいデータが消されてしまっては意味がありません。交換作業は、自分で作業することがポイントです。