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SSDへ換装したのにWindowsの起動が遅い(SSDが遅い)なぜ?

SSDへ換装してもWindowsの起動が遅い……なぜ?

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ハードディスクからSSDへ換装したのにWindowsの起動が遅い(ハードディスクのときと起動時間に変化がない)という、SSDの動作が遅いというご相談を受けることもあります。

この話だけですと、”ノンブランドの安いSSDを使ったので、あんまり早くないのかな?”など、SSDの品質を想像される方もいらっしゃるのではないでしょうか。

しかし、ハードディスクのときと起動時間に変化がないレベルになってしまいますと、SSDの品質ではなかったりします。これ実は、パソコンの設計上の問題だったりします。

ちなみにこの話は、CPUがCore-i5以上でメモリは16GBみたいな、カタログ値では早いほうに分類されるパソコンに多いです。早いほうに分類されるパソコンですから、M.2 SSDポートも搭載されていたりします。

そしてM.2 SSDを使うと、爆速に動作するよう設計されているパソコンがあったりします。ハードディスクはSATAですから、そのままSATA SSDに換装してしまいますと動作が早くならないという、M.2 SSDへ換装しないと爆速にならないパソコンもあります。

今回は、ハードディスクからSSDへ換装したのにWindowsの起動が遅いという、SSDの動作が遅いときに確認したいポイントと解決策をレポートします。

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作者の齋藤実の顔写真

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私は、パソコン修理を中心としたITサポートを秋葉原のオレンジセキュアサービス(2023年6月で15周年を迎えることができました)で行っております。この記事がトラブル解決に役立ったなら幸いです!

ITトラブルの現場をよく知る専門性を買われて、All About、Biz コンパス、ウイルスバスターチャンネルといった専門色の強い大手 WEB メディアでも活躍中。雑誌やラジオへ出演したこともあり。

SSDへ換装したのにWindowsの起動が遅い(SSDが遅い)なぜ?

M.2 SSDをノートパソコンに取り付けた画像

冒頭の概要エリアでもご紹介させていただいた通り、M.2 SSDへ換装しないと爆速にならないパソコンもあります。

M.2 SSDポートがあるパソコンならすべて対象という話ではなく、あくまでもM.2 SSDで爆速に動作するよう設計されているパソコンだけがこの現象(SATA SSDでは速度が改善しない)になります。このような設計のパソコンはどのメーカーでもラインナップされています。”このメーカーだけ”みたいな決まった話ではありません。特徴としましては、パソコンのスペックは良いのに、購入時から起動時間が遅いと感じていた……みたいな話を多くお伺いします。

M.2 SSDの写真
M.2 SSDはこんな形をしています。

ちなみに、パソコン部品に詳しくなくても、とりあえず、SATA ハードディスクからSATA SSDに換装すれば、ほとんどのパソコンで”SSDってすごい速い!”と実感できます。あくまでも、SATA SSDでは効果が実感できないみたいな、M.2 SSDへ換装しないと爆速にならないM.2 SSD限定のパソコンがあります。

SATA SSDの写真
もともと接続されているハードディスクと同じインターフェースはSATA SSDになります。

もともと接続されているハードディスクからSSDへ改造するわけですから、同じインターフェースのSATAを使いますよね。今ナウで、SSDへ換装するために情報収集している場合は、M.2 SSDが接続できる接続口がないかご確認ください。

M.2 SSDのポートの写真
赤枠の部分がM.2 SSDの接続口です。

ちなみに、SATAの最大転送速度は約600MB/秒でして、M.2は約4,000MB/秒(新しい規格なら約8,000MB/秒)と、同じSSDでも10倍以上早いわけです。SATAもM.2も値段に違いがなくなってきました。M.2 SSDが使えるなら無条件で、M.2 SSDに換装したいところです。

M.2 SSD換装の注意点について

M.2 SSDは基本的にチップが高熱になり、熱暴走のトラブルが起きることもあります。特にノートパソコンはM.2 SSDの熱がこもりやすく、熱暴走でフリーズするようなトラブルが起きることも。フリーズが多発しますと、Windowsがエラーになることもありますので、ヒートシンクを取り付けたり、冷却スタンドや送風機を使った熱対策が必要になります。

それとM.2 SSDでしたら、何でも良いというわけではありません。形が同じでも規格がちがったりします。たとえば、500GBのM.2 SSDを1TBにアップるような改造は、500GBのSSDと同じ規格を選べば問題ありません。ハードディスクからM.2 SSDへ換装するときは、自分のパソコンで動作できる規格をお調べいただいてからご購入ください。