オレンジセキュアサービス株式会社

AntiVirus360 の次はこうなる?! 2009年4月

パソコンイメージ

偽セキュリティソフトの予防は総合的に!

AntiVirus360 や VirusRemover2008 といった偽セキュリティソフトに感染すると、パソコンが遅くなったり、インターネットが遅くなったりします。最悪の場合は Windows が正常に起動しなくなってしまうことも…。

それでもデータをコピーする程度なら通常通りできることが多く、USB ハードディスクへ退避するなど、最悪の事態は回避できます。しかし、リカバリに手こずったり、データのコピー忘れがあったり、もうウイルスはコリゴリですよね。そこでウイルス駆除後に、検出率の高いウイルス対策ソフトを購入するなど、ウイルス予防をしっかり考えた方も多いのではないでしょうか。

ところが今後の偽セキュリティソフトの動向を考えると、ウイルス予防だけでは効果が無さそうです… 総合的なウイルス対策が求められます。

それでは AntiVirus360 などの偽セキュリティソフトは今後どうなりそうなのか? またどのような対策をとればよいのか? をご説明します。

作者の齋藤実の顔写真

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IT トラブルの現場をよく知る専門性を買われて、All About、Biz コンパス、ウイルスバスターチャンネルといった専門色の強い大手 WEB メディアでも活躍中。雑誌やラジオへ出演したこともあり。

こんにちは、パソコンが苦手な人でも安全で簡単にできるトラブルシューティングを書きました。この記事がトラブル解決に役立ったならとても幸いです! ぜひご活用いただければと思います。

10周年の節目になりましてホームページを新デザインに移行中です。古いデザインのページもありまして大変申し訳ありません。東京、秋葉原のパソコン修理 オレンジセキュアサービス株式会社です。Ver.7.1

保存してあるデータが狙われるかも?!

ウイルスの中には、データを暗号化するなどして人質にとり、復号(暗号を戻すこと)してほしければ身代金を払えと要求する「ランサムウェア」と呼ばれるものもあります。ウイルス製作者の最終的な目的がクレジット(お金がらみ)という点で、この「ランサムウェア」と「偽セキュリティソフト」は目的が一致します。

そしてこの 2つの機能を持つウイルスが発見されたということで、今後主流になってしまうのか??? だいぶ厄介な印象を受けます。

引用:「 ITmedia エンタープライズ 2009年03月27日の記事より」


パソコンがこのウイルスに感染すると、PDF、Word、JPGなどのファイルを暗号化し、さらにその暗号を解除するために偽セキュリティソフトの「FileFix Pro 2009」を購入するよう迫るということです。

ちなみに「FileFix Pro 2009」を購入したところで「復元できるのは一部のファイルのみ」とのこと。

なお、このウイルスは、ファイル共有ソフト「 LimeWire 」で音楽ファイルに見せかけて配布されているようです。


「データを人質にとったのでお金を払え」的なメッセージが表示されたなら、よっぽど重要なデータが含まれない限り、屈することはない(支払わない)と思います。しかし、詐欺ソフトと気付くことがなければ、暗号化されたデータも復元するありがたいセキュリティソフトと感じ、購入しても不思議ではありません。なんとなくですが「ランサムウェア」と「偽セキュリティソフト」は詐欺の手口として相乗効果が高いようにも感じます。

今後、このような偽セキュリティソフトが主流になってくるのかはわかりませんが、主流になってもおかしくないというのも事実です。とにかくウイルス予防だけ行うのではなく、データもしっかりと保護しておきたいところです。

なお、万が一、このようなウイルスに感染してしまうと、復号(暗号を戻すこと)する何かを購入するしかデータは救出できません。これはデータ自体が加工されてしまうため、ウイルスを駆除しても、元に戻る(復号)ことはありません。

大切なのはデータのバックアップ

ほとんどのウイルスは感染後でも、データのバックアップができます。そしてデータを失うような最悪の事態に発展することはなかなかありません。

しかし、このようなウイルスに感染してしまうと、データが人質にされてしまい、さらにウイルスを駆除したところで暗号化が解除されることもありません。詐欺ソフトを購入するしかデータは救えず、それ以外はデータを失うことになります。

そこでデータを保護するためには、ウイルス感染前にデータを USB ハードディスクなどへコピーしておく必要があります。つまり定期的にデータのバックアップを取るしかないのです。

なお、ウイルス対策ソフトで予防できれば良いのですが、検出率の高いソフトを使っていても、ウイルスに感染してしまうことがあるというのが実際のところです。もちろんウイルス予防も大切ですが、データのバックアップも必ず行い、大切なデータを保護してください。