Windows アップデートの更新後に起動しないトラブルの対処法
Windows アップデート後に起動しなくなるトラブルです
メーカーロゴが表示された後、Windows ログイン画面がなかなか表示されません
パソコンの電源を入れるとメーカーロゴが表示され、Windows10 であればクルクルが回り、Windows7 ならロゴマークが飛んできます。このトラブルはその後で、数時間待っても Windows ログイン画面が表示されません。
パソコンを最後に使ったときに、Windows10 であれば「更新してシャットダウン」の表示になっていた、Windows7 ならシャットダウンの隣に黄色の盾マークが付いていたという場合や、手動で Windows アップデートを実行した場合は間違いなく Windows アップデートのトラブルです。
ちなみに、いつまで待っても Windows ログイン画面が表示されないという症状になって 1 時間くらいでしたら許容の範囲です。むしろ、システムトラブルを起こしてしまうため、強制終了せずに見守ってみてください。
万が一、数時間待ってみてもログイン画面が表示されないときはトラブってます。そして Windows アップデートの更新後に起動しなくなるトラブルの解決方法は、「回復ドライブ」からの「システムの復元」です。「回復ドライブ」とは USB メモリで作成したトラブル解決ツールです。正常なパソコンで作成したものを起動しないパソコンに接続し、トラブルを解決するというものです。
それでは、どのくらい待ったほうが良いなどのよくある質問も含めて、このトラブルの対処法をレポートします。
Windows アップデート更新後に起動しなくなる原因について

Windows アップデートの更新作業は、シャットダウン時とシャットダウン後の起動時の 2 回に分かれることがあります。このトラブルはシャットダウン後の起動時に発生するものです。いつまで待っても Windows ログイン画面が表示されません。
その原因の多くは、Windows アップデートの更新作業が途中で止まってしまうというものです。たとえば、ハードディスクのアクセスランプを見てみると、消灯していたり、たまに点滅するくらいで動作していません。目視で処理が止まっていることがわかります。

このトラブルを直す方法は「回復ドライブ」の「システムの復元」です。システムの復元とは、Windows システムのバックアップであり、Windows アップデート前(トラブルが起きる前)の正常な状態に戻すことができます。また回復ドライブとは USB メモリで作成したトラブル解決ツールです。正常なパソコンで作成したものを起動しないパソコンに接続して使います。
なお、パソコンを最後に使ったときに、Windows10 であれば「更新してシャットダウン」の表示になっていたり、Windows7 ならシャットダウンの隣に黄色の盾マークが付いていたり、手動で Windows アップデートを実行したというケースなら Windows アップデートのトラブルです。Windows アップデート前のシステムの復元ポイントを指定して直します。
修復作業を始めるその前に、注意点
Windows ログイン画面が表示されないという症状になって 1 時間くらいでしたら許容の範囲です。たとえば「 10 分くらい待っても Windows ログイン画面が表示されず、強制終了した」というのはよく聞く話ですが、10 分程度でしたらまだまだトラブルとは言えません。長いときは 30 分くらい「更新プログラムを構成しています」画面が表示されることもあるため、数時間くらい Windows ログイン画面を待っても許容範囲かと思います。強制終了してしまうと、むしろシステムトラブルを起こしてしまう可能性があり、気長に待つことがかなり重要になります。
そういった意味では、目安として 6 時間を超えるならトラブルと判断しても間違いではないかと思います。たとえば、省電力 CPU のパソコンで更新プログラムを大量にインストールなど条件がそろえば 3 時間くらいかかるかもしれません。その倍の 6 時間までとなると想像できませんし、Windows アップデートの更新作業でここまで時間のかかったケースを見聞きしたことがありません。念のためもっと気長に考えて、半日( 12 時間)くらい待っても良いとも思います。
なお、実際のところとしては時間よりも動作しているかどうかが重要です。ハードディスクのアクセスランプが消灯していたり、たまに点滅するくらいなら動作していません。しばらく放置しても点灯状態にならない場合は、トラブルが起きて停止(フリーズ)していると判断できます。逆に、もし点灯状態の場合は動作しています。この場合は半日でも1日でも作業が終わるのを待つしかありません。
それとこれはとても重要なことですが、システムの復元から無事解決しても、再び Windows アップデートでトラブルが起きる可能性もあります。あくまでもシステムの復元は、 Windows アップデート前に戻すだけであり、トラブルの原因を直すわけではありません。もし解決したら、写真などのデータのバックアップを行ったり、 WEB サービスのパスワードやアプリのライセンスを控えたりして様子見してください。再発するようであればその時は初期化するしかないでしょう。
回復ドライブの作り方と注意点
ここでは Windows10 を例にしています。他のバージョンは、Windows8 回復ドライブの作り方、Windows7 システム修復ディスクの作り方 で確認してください。手順を細かくレポートしています。
回復ドライブは USB メモリで作成します。トラブルが起きているパソコンで作成することはできないため、たとえば職場内や家族のパソコンで作成し、トラブルの起きているパソコンで使います。
注意点については、回復ドライブに使う USB メモリ内のデータが消去されるということです。保存してあるデータは事前にバックアップしておく必要があります。またうっかり違うメディアに作成してしまうことも考えられます。回復ドライブを作る際は、キーボードとマウスと回復ドライブ用の USB メモリの 3 点のみパソコンへ接続すると間違いがありません。
回復ドライブの作り方
キーボードの「Windows」ボタンと「 x(エックス)」ボタンを同時に押します。するとメニューが表示されるので「設定(N)」をクリックします。

「 Windows の設定」画面が表示されたら、検索ボックスに「回復ドライブの作成」と入力します。すぐ下に表示された回復ドライブの作成アイコンをクリックします。

「回復ドライブの作成」画面が表示されたら、USB メモリをパソコンへ挿して「次へ(N)」をクリックします。なお、「システムファイルを回復ドライブにバックアップする」のチェックマークは外します。それと USB メモリは初期化されるため、データを保存している場合は他所に移してください。また不要な USB メモリは外してください。

この画面が表示されたら、「次へ(N)」をクリックします。

この画面が表示されたら、「作成」をクリックします。

この画面が表示されたら、「完了(F)」をクリックし、トラブルの起きているパソコンで修復を試します。

Windows アップデートの更新後に起動しないトラブルの対処法
回復ドライブから(上記で作成した USB メモリから)パソコンを起動します。お使いのパソコンによっては USB メモリからの起動設定方法が変わります。こちらはマニュアルやネットなどで予め調べてください。ちなみに、お使いの機種によってはリカバリディスクでしか修復作業ができないなど特殊な場合もあります。うまくいかないときはお使いのパソコンメーカーさんに確認してください。また Windows10 ではない他のバージョンは、Windows8 回復ドライブの使い方、Windows7 「スタートアップ修復が停止する、終わらない」の原因と対処法 で作業手順を確認してください。
「 Windows アップデートの更新後に起動しない」トラブルの処方箋は、「回復ドライブ」の「システムの復元」です。
Windows10 の修復方法
回復ドライブから起動すると「キーボード レイアウトの選択」画面が表示されます。この画面が表示されれば、回復ドライブからの起動に成功しています。この画面が表示されない場合はやり直してください。
「キーボード レイアウトの選択」画面が表示されたら「 Microsoft IME 」をクリックします。ちなみに日本語の入力が必要なケースでは「その他のキーボード レイアウトを表示」をクリックし、「日本語」をクリックします。今回は不要ですので「 Microsoft IME 」をクリックします。

「オプションの選択」画面が表示されたら「トラブルシューティング」をクリックします。

「トラブルシューティング」画面が表示されたら「詳細オプション」をクリックします。

「詳細オプション」画面が表示されたら「システムの復元」をクリックします。

「 Windows 10 」をクリックします。

「次へ(N)」をクリックします。

まずは直近の Windows アップデートを指定し「次へ(N)」をクリックします。

「完了」をクリックします。

「はい」をクリックすると、システムの復元の処理が始まります。

この画面が表示されたら「再起動」をクリックし、無事起動することを確認します。あくまでもシステムの復元は、 Windows アップデート前に戻すだけであり、トラブルの原因を直すわけではありません。もし解決したら、写真などのバックアップを行ったり、様子見してください。

その他注意点です。「イメージでシステムを回復」はイメージファイルというバックアップファイルを作成している場合のみ使えます。システムの復元とは違い、作成日の状態に Windows も「データもすべて過去に戻ります」(システムの復元の場合、データはそのままです)。また「コマンドプロンプト」は上級者向けです。もし原因とまったく関係ないことをしてしまうと、直すつもりがむしろ壊してしまうなんてこともあります。
